なってみせる、愛しのクリスタル♡~トップ男子たちに愛されるのがわたしの使命!?
「何してるのっ!」

はぁはぁといっぱい息をして、人だかりになった噴水の前に飛び出した。わーわーとさわがしかった空気が急にしんとする、みんなわたしに注目したから。

「それ…、わたしのだよね?」

ぐちゃぐちゃになった髪の毛も気にしないでキッとにらみつけた、クラスメイトの男子の手を。

ハードカバーの本は少し重いけど、傷つきにくいし丈夫だし、持ち歩きにはちょっと困るけどその分壊れにくくて。
だからずっと昔に買ってもらった本でもキレイだったの、わたしが大切に読んできたから。

「落ちたてたの拾ったんだよ」

「そんなわけない!だってそれはわたしのっ」

「庶民は落ちてるものでも自分のだって言うのか、やべ~!」

「ちが…っ」

表紙だけをつまむみたいに持った、だから本がだらんっと下に落ちた。
風が吹くたびにペラペラと雑にページがめくられて、今まで丁寧に読んで来た本がどんどん折曲がっていく。

「やめて、返して!」

近づいて本を返してもらおうと手を伸ばしても届かなくて、本は次から次へとクラスメイトたちへ回されていった。
追いかけては投げられる本がかなしくて、早くどうにかしたいのにわたし1人じゃどうにもできなくて。

「やめてよ、返してよ!そんなことしないで!」

涙がこぼれる、悔しくて。

もっと夢のあふれる場所だと思ってた、なりたい自分になれる場所だと思ってた。

だからわたしは夢を叶えるために聖クリスタル学園(ここ)へ来たのに。


Keiはどうだったの?

Keiは聖クリスタル学園に来てよかったと思ったー…?

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