なってみせる、愛しのクリスタル♡~トップ男子たちに愛されるのがわたしの使命!?
「わたしは…、Keiの本探してた!」

ぴしっと背中を伸ばした。
落ち着こうと思って、1回落ち着きたくて。

「この学校の人だからもしかして他の本もあるんじゃないかなぁって探しにきたんだけど、知らない?」 

「…知らねぇよ、そんなもん」

ぷいっとそっぽ向かれちゃった。

やっぱどこにもないのかな、もうずっと小説書いてないっぽいもんね。

デビューして満足しちゃったのかもしれない。
目標が叶った、みたいなね。

……。
落ち着いてわたし、と心の中で言い聞かせながらすぅっと息を吸う。

何でもないフリをして隣を見た。

「きっ、希生は何の本探してるの?」

ちょっとひっくり返っちゃった、全然何でもないフリできてなかった~…!

でもうろたえない、心の中だけで頭を抱えて…っ

「“マーケティングにおける行動経済学の活用方法とその理論”」

…急に呪文唱え出したのかと思った。ペラペラペラッと一気に言われて全然聞き取れなかったし。

「あの、ごめん…なんて?」

「“マーケティングにおける行動経済学の活用方法とその理論”」

「え、あのっ」

「…。」

「もう大丈夫です!!」

ギロッてにらまれてしまった。
でもたぶん何度聞いてもわからない、わかったのはすごくむずかしい本を読んでるってことぐらい。
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