イケメン男子は、天然美少女を一途に溺愛中。

最終章

文化祭が終わって、校内の熱も少しずつ静かになっていった。

あれほど騒がしかった日々が嘘みたいに、放課後の教室にはいつもの机と椅子が並んでいる。
笑い声の余韻だけが残っていて、季節だけが少し先へ進んでいた。

紬と湊は、付き合い始めてからも、いきなり何もかも変わったわけではなかった。

毎日ずっと一緒にいられるわけじゃない。
湊には家のことがある。
紬にも、ひとりで抱える不安はまだ残っている。
それでも前と違うのは、苦しいときに苦しいと言っていいことだった。

会いたいときに会いたいと言える。
寂しいときに、寂しいと伝えられる。
たったそれだけのことが、紬にはとても大きかった。
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