精霊に愛された少女は、最強魔術師に見つかった
「少しずつ変わっていくこと ②」
私は自分自身にそこまでの価値はないと思っている。
それこそ精霊を視て、仲良くする力がなければソルベシア様は私と話したいなんて思わなかっただろう。
――そう考えると、私ってちっぽけな人間だなと思う。
……そもそも私がもっと人付き合いを上手く出来る人間だったら、お友達だっていただろう。人から仲良くしたいと思われるような性格だったら、きっとハウレワ達が何を言おうとも友達だっていたはず。
私はソルベシア様から、また話したいと言ってもらえたことは嬉しかった。この国で特別視されているハウレワからよく思われていない私に近づきたい人なんてそうそういないから。
でも私は……ソルベシア様に興味を持っていただけるような人間ではないと、自分では思っている。
物珍しいだけで、精霊たちがいうような友達関係は継続できるか分からない。
ただ折角関わるのならば、不快になられないようにはしよう。……仲良くなれたら、それはそれで嬉しいとは思う。
私は自分が思っている以上に、ソルベシア様とまた会うことを楽しみにしているのかもしれない。
それに気づいたのは、別邸の使用人から「何をニヤニヤしているのですか? 気持ち悪い」などと声をかけられたからだ。
私とハウレワは、伯爵家の所有する別邸から学園に通っている。伯爵領まではそこまで遠くない。
お父様と継母はハウレワに会いにこちらにやってくることも多い。
この別邸は……というより伯爵家ではハウレワの天下である。私を蔑ろにする人はそれなりに多い。自分のことは自分で出来るし、何かあれば対処をするから問題はないけれど……本来なら雇い主の娘にこんなことを言う使用人というだけでも解雇されてもおかしくないだろう。お父様は私がそんな態度をしていても特に気にした様子はない。
ただ流石に伯爵家の娘に直接的に何かする使用人はそこまで多くないから、問題はない。
ハウレワも周りにちやほやされて、彼らとの交流を深めることに力を尽くしているから私に構う時間もそう多くない。
伯爵領に居た頃よりは、学園生活は比較的平和だ。
私の部屋は別邸の中でも外れの方にはある。ただ最低限のものは与えられはしている。外聞を気にしているからに他ならない。どんな理由であれ、生活は出来ているのでそのあたりは問題ない。
部屋で今日の新聞を見る。
……ハウレワと、そしてソルベシア様のことも書かれている。
この国はハウレワのこととなるとどんな些細なことでも新聞に書かれたりする。精霊に愛されている特別な娘。ハウレワは様々な者達に愛を乞われている。
新聞に書かれている男性の中には、私の名目上の婚約者も居る。ハウレワが私に話しかけてきた際に顔を見るぐらい。婚約者が直接私に話しかけてくることはあまりない。そもそも話しかけてきた時は大体がろくでもない用事しかない。
新聞社は彼が私の婚約者であることは把握している。そして婚約者を蔑ろにして、その義妹の傍に居ることも……。
普通なら眉を顰められるようなことだろうが、相手が特別な娘だから仕方がないなんて書き方をされている。
私は婚約者に対して愛情が欠片もないからいいけれど、相思相愛だったのにハウレワのせいで婚約が壊れたりしたら最悪だと思うのだけど……。
そういったいざこざはこれまでも少しはあった。ただし、どれも大事になる前に片付いてはいるらしい。そもそもの話、ハウレワになら取られても仕方がないという人も多い。
……正直、そう言う考え方、あんまり好きではない。
精霊に好かれていようとも、交流を持てようとも同じ人間なのにまるで違う生物のように接する。
その様子を見ていると余計に私は、自分の力のことを隠して生きていこうと思った。
だって私はハウレワとは違ってそんな態度を取られることが嫌だから。
次にソルベシア様の記事を見る。
そこにはソルベシア様が我が国の魔術師達と共に研究をしたりしていることが書かれている。あとはこの国に現れた魔獣をソルベシア様が華麗に討伐したとか。
……雲の上のような存在なのに、私はソルベシア様とこの前話したのよね。それに次に会う予定もある。
凄く不思議な感覚だ。
隣国とは良好な関係を築いている。ソルベシア様は少なくともしばらくの間、こちらの国には居るだろう。
……でもそれが終わったら、隣国に帰るのだろう。
となると、私がおしゃべりするのもそれで終わりになるだろう。
ソルベシア様の様子を見ている限り、私のことをぺらぺらと誰かに喋ったりはしないはず……。
ああ、でも王族の方とかに聞かれたら話さざるも得ないこともある?
次に会った時にそのあたりのことも聞いておこう。本当に……秘密で居てくれるのかも含めて。
そんなことを考えた数日後、私はソルベシア様と会った。
それこそ精霊を視て、仲良くする力がなければソルベシア様は私と話したいなんて思わなかっただろう。
――そう考えると、私ってちっぽけな人間だなと思う。
……そもそも私がもっと人付き合いを上手く出来る人間だったら、お友達だっていただろう。人から仲良くしたいと思われるような性格だったら、きっとハウレワ達が何を言おうとも友達だっていたはず。
私はソルベシア様から、また話したいと言ってもらえたことは嬉しかった。この国で特別視されているハウレワからよく思われていない私に近づきたい人なんてそうそういないから。
でも私は……ソルベシア様に興味を持っていただけるような人間ではないと、自分では思っている。
物珍しいだけで、精霊たちがいうような友達関係は継続できるか分からない。
ただ折角関わるのならば、不快になられないようにはしよう。……仲良くなれたら、それはそれで嬉しいとは思う。
私は自分が思っている以上に、ソルベシア様とまた会うことを楽しみにしているのかもしれない。
それに気づいたのは、別邸の使用人から「何をニヤニヤしているのですか? 気持ち悪い」などと声をかけられたからだ。
私とハウレワは、伯爵家の所有する別邸から学園に通っている。伯爵領まではそこまで遠くない。
お父様と継母はハウレワに会いにこちらにやってくることも多い。
この別邸は……というより伯爵家ではハウレワの天下である。私を蔑ろにする人はそれなりに多い。自分のことは自分で出来るし、何かあれば対処をするから問題はないけれど……本来なら雇い主の娘にこんなことを言う使用人というだけでも解雇されてもおかしくないだろう。お父様は私がそんな態度をしていても特に気にした様子はない。
ただ流石に伯爵家の娘に直接的に何かする使用人はそこまで多くないから、問題はない。
ハウレワも周りにちやほやされて、彼らとの交流を深めることに力を尽くしているから私に構う時間もそう多くない。
伯爵領に居た頃よりは、学園生活は比較的平和だ。
私の部屋は別邸の中でも外れの方にはある。ただ最低限のものは与えられはしている。外聞を気にしているからに他ならない。どんな理由であれ、生活は出来ているのでそのあたりは問題ない。
部屋で今日の新聞を見る。
……ハウレワと、そしてソルベシア様のことも書かれている。
この国はハウレワのこととなるとどんな些細なことでも新聞に書かれたりする。精霊に愛されている特別な娘。ハウレワは様々な者達に愛を乞われている。
新聞に書かれている男性の中には、私の名目上の婚約者も居る。ハウレワが私に話しかけてきた際に顔を見るぐらい。婚約者が直接私に話しかけてくることはあまりない。そもそも話しかけてきた時は大体がろくでもない用事しかない。
新聞社は彼が私の婚約者であることは把握している。そして婚約者を蔑ろにして、その義妹の傍に居ることも……。
普通なら眉を顰められるようなことだろうが、相手が特別な娘だから仕方がないなんて書き方をされている。
私は婚約者に対して愛情が欠片もないからいいけれど、相思相愛だったのにハウレワのせいで婚約が壊れたりしたら最悪だと思うのだけど……。
そういったいざこざはこれまでも少しはあった。ただし、どれも大事になる前に片付いてはいるらしい。そもそもの話、ハウレワになら取られても仕方がないという人も多い。
……正直、そう言う考え方、あんまり好きではない。
精霊に好かれていようとも、交流を持てようとも同じ人間なのにまるで違う生物のように接する。
その様子を見ていると余計に私は、自分の力のことを隠して生きていこうと思った。
だって私はハウレワとは違ってそんな態度を取られることが嫌だから。
次にソルベシア様の記事を見る。
そこにはソルベシア様が我が国の魔術師達と共に研究をしたりしていることが書かれている。あとはこの国に現れた魔獣をソルベシア様が華麗に討伐したとか。
……雲の上のような存在なのに、私はソルベシア様とこの前話したのよね。それに次に会う予定もある。
凄く不思議な感覚だ。
隣国とは良好な関係を築いている。ソルベシア様は少なくともしばらくの間、こちらの国には居るだろう。
……でもそれが終わったら、隣国に帰るのだろう。
となると、私がおしゃべりするのもそれで終わりになるだろう。
ソルベシア様の様子を見ている限り、私のことをぺらぺらと誰かに喋ったりはしないはず……。
ああ、でも王族の方とかに聞かれたら話さざるも得ないこともある?
次に会った時にそのあたりのことも聞いておこう。本当に……秘密で居てくれるのかも含めて。
そんなことを考えた数日後、私はソルベシア様と会った。