精霊に愛された少女は、最強魔術師に見つかった
「少しずつ変わっていくこと ⑤」
「それなら、俺は言いふらさない。ただそれで自身の身が危険に陥る際はすぐさま、力を使え」
「……そうですね、その時はそうします」
流石に命の危機に瀕していたりするのならば出し惜しみをするわけにもいかない。
私は家を出て自由に生きたいとは思っているが、それも命があってこそだ。
「それとこれを渡しておく」
そう言ってネックレスを渡される。小ぶりな青い宝石のついたものだ。
「え、もらえませんよ!」
「もらってほしい。俺が作った魔道具だ。お前が危険になったらすぐに呼べ。どこにいようと駆けつける」
「魔道具って……!! 高価なものじゃないですか!!」
思わず叫んでしまう。それと同時に私の顔は青ざめていることだろう。
だって魔術師の作った魔道具というのは、基本的に高価なものだ。それも最強の魔術師と名高いソルベシア様のものなんて……。
私が一生かけても稼ぐことのできない金額に決まっている。
「俺が渡したいから作った。パルフィアが受け取らないならゴミになるだけだ」
「え」
「ほら、だから身に付けろ」
ソルベシア様はそう言って笑っている。
まるで決定事項だとでもいう物言いだ。だけど、嫌な気分にはならない。
お父様や義母やハウレワ達だって私の意思を確認しなくて、私に対して決定事項を告げてくることは多い。
その時は何とも言えない気持ちになるのに。
……でもソルベシア様の言葉は、受け取ってみて何だか違う。それってどうしてだろう。
ソルベシア様を見る。
優しい目をしていた。私に対する嫌悪などが全くない。ああ、そうか。ソルベシア様は……私を嫌っていない。
寧ろ私のことを考えて魔道具を渡してくれていようとしている。
だから嫌じゃないのだ。
「……私が見に付けているの知られたら、ハウレワに取られます」
「なんだ、それ?」
「私が少しでも良い思いをするのを嫌だと思っているようなので」
そう、私という存在そのものが彼女たちは気に食わない。私が居なければ良かったと義母たちは思っているだろう。
だから私がこのような素敵なものを身に着けていれば、それだけで癇癪を起こすかもしれない。
それにソルベシア様からもらったものを奪われるなんてことになったら申し訳ない。
「大丈夫だ。ほら、手を出せ」
そう言われておそるおそる手を出す。
そうしたら、ぴかっとネックレスが光る。
『わぁ、綺麗』
『流石、ソルベシアだねぇ』
精霊たちはそう言ってはしゃいでいるけれど、何が起こっているのか私にはさっぱり分からなかった。
おそらくソルベシア様がネックレスに何かしたのだろういうそれだけは分かるけれど……。
「これでこのネックレスは俺とお前専用だ」
「それはどういう……?」
「製作者である俺と、所有者登録したパルフィア以外は触れられない」
そんなことを軽い調子で言われて益々驚いた。ソルベシア様は簡単に、それも一瞬でこんなことをしているが普通の魔術師なら無理だ。
これはソルベシア様だからこそ出来たことだ。
「それと認識しにくくしといた。パルフィアの妹程度の魔力なら気づかないだろう」
「凄いですね。この一瞬でそんなことを?」
本当に規格外な人なのだなと思った。それこそ、私がこうして話していることが信じられないぐらいに有能な人なのだ。
「でも私のためにこんな……」
「でもじゃない。俺がやりたくてやっているのだから、素直に受け取れ」
「……分かりました」
私が頷くと、「後ろを向け」とそう言われる。そして優しい手つきでネックレスを身に付けさせてくれた。
「ありがとうございます」
魔道具だからというより、誰かからこうして贈り物を受け取ったことが嬉しかった。
私はこのネックレスが力の込められた魔道具じゃなくても大切にしたことだろう。
……ソルベシア様は、私がこんなに喜んでいることなんて知らないだろうな。
きっとこの後、ソルベシア様と話せなくなったとしても私はこれを大切にするだろう。ああ、でもその頃には返せって言われたりするのだろうか?
「どんな些細なことでも呼んでいい」
「いえ、流石にそれはしませんよ」
なんて冗談を言うのだとそう答えておく。
だって忙しいソルベシア様を些細なことで呼ぶなんてしていいわけがない。
それからしばらくソルベシア様と話して、その日は終わった。
精霊の話はほとんどしなかったけれど良かったのだろうか? ただ、私個人の話をずっとしていた気がする。でもソルベシア様は楽しそうにしていた。
「……そうですね、その時はそうします」
流石に命の危機に瀕していたりするのならば出し惜しみをするわけにもいかない。
私は家を出て自由に生きたいとは思っているが、それも命があってこそだ。
「それとこれを渡しておく」
そう言ってネックレスを渡される。小ぶりな青い宝石のついたものだ。
「え、もらえませんよ!」
「もらってほしい。俺が作った魔道具だ。お前が危険になったらすぐに呼べ。どこにいようと駆けつける」
「魔道具って……!! 高価なものじゃないですか!!」
思わず叫んでしまう。それと同時に私の顔は青ざめていることだろう。
だって魔術師の作った魔道具というのは、基本的に高価なものだ。それも最強の魔術師と名高いソルベシア様のものなんて……。
私が一生かけても稼ぐことのできない金額に決まっている。
「俺が渡したいから作った。パルフィアが受け取らないならゴミになるだけだ」
「え」
「ほら、だから身に付けろ」
ソルベシア様はそう言って笑っている。
まるで決定事項だとでもいう物言いだ。だけど、嫌な気分にはならない。
お父様や義母やハウレワ達だって私の意思を確認しなくて、私に対して決定事項を告げてくることは多い。
その時は何とも言えない気持ちになるのに。
……でもソルベシア様の言葉は、受け取ってみて何だか違う。それってどうしてだろう。
ソルベシア様を見る。
優しい目をしていた。私に対する嫌悪などが全くない。ああ、そうか。ソルベシア様は……私を嫌っていない。
寧ろ私のことを考えて魔道具を渡してくれていようとしている。
だから嫌じゃないのだ。
「……私が見に付けているの知られたら、ハウレワに取られます」
「なんだ、それ?」
「私が少しでも良い思いをするのを嫌だと思っているようなので」
そう、私という存在そのものが彼女たちは気に食わない。私が居なければ良かったと義母たちは思っているだろう。
だから私がこのような素敵なものを身に着けていれば、それだけで癇癪を起こすかもしれない。
それにソルベシア様からもらったものを奪われるなんてことになったら申し訳ない。
「大丈夫だ。ほら、手を出せ」
そう言われておそるおそる手を出す。
そうしたら、ぴかっとネックレスが光る。
『わぁ、綺麗』
『流石、ソルベシアだねぇ』
精霊たちはそう言ってはしゃいでいるけれど、何が起こっているのか私にはさっぱり分からなかった。
おそらくソルベシア様がネックレスに何かしたのだろういうそれだけは分かるけれど……。
「これでこのネックレスは俺とお前専用だ」
「それはどういう……?」
「製作者である俺と、所有者登録したパルフィア以外は触れられない」
そんなことを軽い調子で言われて益々驚いた。ソルベシア様は簡単に、それも一瞬でこんなことをしているが普通の魔術師なら無理だ。
これはソルベシア様だからこそ出来たことだ。
「それと認識しにくくしといた。パルフィアの妹程度の魔力なら気づかないだろう」
「凄いですね。この一瞬でそんなことを?」
本当に規格外な人なのだなと思った。それこそ、私がこうして話していることが信じられないぐらいに有能な人なのだ。
「でも私のためにこんな……」
「でもじゃない。俺がやりたくてやっているのだから、素直に受け取れ」
「……分かりました」
私が頷くと、「後ろを向け」とそう言われる。そして優しい手つきでネックレスを身に付けさせてくれた。
「ありがとうございます」
魔道具だからというより、誰かからこうして贈り物を受け取ったことが嬉しかった。
私はこのネックレスが力の込められた魔道具じゃなくても大切にしたことだろう。
……ソルベシア様は、私がこんなに喜んでいることなんて知らないだろうな。
きっとこの後、ソルベシア様と話せなくなったとしても私はこれを大切にするだろう。ああ、でもその頃には返せって言われたりするのだろうか?
「どんな些細なことでも呼んでいい」
「いえ、流石にそれはしませんよ」
なんて冗談を言うのだとそう答えておく。
だって忙しいソルベシア様を些細なことで呼ぶなんてしていいわけがない。
それからしばらくソルベシア様と話して、その日は終わった。
精霊の話はほとんどしなかったけれど良かったのだろうか? ただ、私個人の話をずっとしていた気がする。でもソルベシア様は楽しそうにしていた。