霧を払ってくれたあなたは、きっと分かっている。
まだ霞さんに話していないことが山ほどある。

前のお父さんの話から推測するにきっと霞さんが後悔していると言っていたのは海軍に入っていた亮さん関係なのは確実だ。

あの霞さんの泣いていた声が頭に残っている。

霞さんが可哀想だった。

霞さんは降ってきた空襲によって崩れた建物に巻き込まれて死んでしまった。

私と同じ高校生なのに、生まれた時代が違うからって運命はこんなにも違うのだろうか。

そう考えたら自分は、恵まれているし幸せなのだろうか。

霞さんを救う。

それが私に貸された使命なのだろう。

私がどこまでできるか分からないし、それが霞さんのためになるかと言われば分からない。

とりあえず、お父さんに聞いてみたら何か分かるかもしれない。

そう思い、お母さんに大丈夫だよ。心配かけてごめん早くご飯食べよ。と伝えて足早に階段を降りていった。

家のリビングに着いたら、いつも座っていてるお父さんの席に目をやるいると思っていたお父さんがいない。

「あれ?お母さんー。お父さんは?」

後ろから階段をゆっくり降りて来たお母さんにいるはずのお父さんのことを聞いてみた。

「あーお父さん今日仕事で帰り遅くなるって」







< 46 / 73 >

この作品をシェア

pagetop