霧を払ってくれたあなたは、きっと分かっている。
「そっか…」

いつも私より早めに食卓に着いているのに用がある時に限っていない。

霞さんのことをもう少し細かく聞き出そうと思ったのに。

はぁーっとため息をつきながら先に座っている日月と反対の席にそっと座ると、その様子に気づいたのかお母さんがこちらに近づいてきた。

「なにーあんたお父さんに用があったの?それかお母さんの料理に文句?」

と眉間にしわを寄せて私に問いただしてくる。

「違う違う。お父さんに用があっただけだよ」

もちろんお母さんの料理をまずいなんて一度も思ったこともないし、わざわざパートで働いてくれている中作ってくれるのだからそんな失礼なこと言わない。

「冗談よ。あんたがそんな事言うはずないの分かってるから。もしあんたが部屋に戻った後で、帰ってきたらお父さんに伝えておくから」

「そりゃどうも」

お母さんは私の反応が面白いのか少し苦笑をしていた。

たまにこうやってからかってくることがあるので私もあまり真に受けてはないけれどたまに本気な時があるので少し怖い。

ここでお母さんと日月に夢の事を話してみようかなとは一瞬頭によぎったものの、どうせただの夢とか言われて相手にされなさそうなので言うにしてもお父さんに話した後でいいやと思いその場では言うのをやめておいた。

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