霧を払ってくれたあなたは、きっと分かっている。
「あー、あの事なら…」

「あの事?」

と閑さんが頭をバッと上に上げた。

何か思いついたらしい。

「あの2人両思いだったのよ」

「え、そうなんですか」

まさかの2人は両思いだったらしい。

私は思わず、びっくりして目を何度も瞬きさせる。

ん?

そこで何か違和感に気づく。

「…そのことは、霞さん知ってるんですか」

と心臓をバクバクさせながら恐る恐る聞く。

だが、その私の問いに閑さんは黙る。

少し経ったら閑さんが、言いにくそうに重たい口をあげた。

「…残念ながらね」

閑さんの瞳には、少し目には、涙が溜まっており嫌なことを思い出させたのかもしれない。

私は慌てて閑さんに駆け寄る。

「すみません、嫌なこと思い出しせたみたいで」

「いやいいのよ…でも霞ちゃんにもしまた、夢で会うことがあったらこのことは、黙っててほしい」

そんなこと言うので私は、思わず。

「え、それは何でですか?」

私は閑さんの発言に思わず耳を疑う。

何でそのことを伝えてはダメのだろう。

本人もそのことを知っていたら、嬉しいはずだ。

と考えていたら、閑さんが口を開けた。

「きっとあの子は、両思いのことをしったら傷ついてしまう」
< 69 / 73 >

この作品をシェア

pagetop