霧を払ってくれたあなたは、きっと分かっている。
私は思わず足を止める。

「え、あ、括史!?」

「ん?え、な、なんで」

その人物とはまさかの括史だった。

括史の方も驚いていて、目を見開いている。

彼の方を見ると片手には、コンビニ弁当が入った袋をぶら下げていた。

どうやらコンビニにでも行ってきたらしい。

括史の様子を私は思わず伺っていたら、括史の口が開く。

「どっか遊びにでも行ってたの?」

「あーうんそうそう」

本来の目的は、なんとなくだが伏せておいた。

噓はついてはいないだろう。

羽雲羽雲堂に実際に行っていたのだから。

「括史は…コンビニでも行ったの?」

話題を変えようと私は括史がぶら下げているコンビニ弁当が入った袋を見ながら括史に質問を投げかける。

「うん、うち片親でお母さんしかいなくて今日お母さんが仕事で帰るのが遅くてコンビニ弁当だけで済ませようと」

と微笑みながら括史はそう答える。

「そうなの、ごめん…」

「いやいや、大丈夫だよ。俺が物心つく前に亡くなったそんな気にしていないよ」

首をブンブン振りながら大丈夫と否定するので、私は安堵の息をついた。

でも、片親なんて大変なんだろうな…
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