京都弁男子に溺愛されています〜憧れの小説作家は気になる彼でした〜

海水浴デート、童心に帰る

「ええー! ついに!? おめでとう! 本当によかったね!」

 夏休みが終わり、久しぶりに出社してお昼休憩になった時、岩澤に伊織とついに付き合うことになった報告をしたらたいそう喜ばれたので、なんだか照れくさい。

「ありがとう。伊織さんの過去も知ることができたのはよかったと思う」
「そうなの?」
「うん、ちょっと想像と違ってた」
「そっか。でも、幸せならよかったね」

 ひどい振られ方をした拓也のこともあり、恋に対して前向きになった寧々を応援してくれた岩澤は、自分のことのように祝ってくれたのが嬉しい。

「からあげを一つ分けてあげる」

 岩澤はいつも頼むからあげ定食から一つからあげを分けてくれた。

「ありがとう」

 寧々は岩澤の小さな優しさを受け取り、味が染み込んでおいしいからあげを食べた。一口噛んだだけで、とり肉のジューシーさと肉汁が溢れ出た。ここの料理は何度食べてもおいしいのだ。
< 103 / 143 >

この作品をシェア

pagetop