京都弁男子に溺愛されています〜憧れの小説作家は気になる彼でした〜
夕方になり見慣れた東京の街に戻って来た二人は、本来の予定なら寧々を家まで送って解散だったのだが、まださようならするには早い気がしたので、ファミレスで夜ご飯を食べることにした。
まだ夜ご飯を食べるには早い時間なので、店内は混雑しておらず四人席を通された。向かい合うように座り、メニューを広げる。
「メニュー見てたらお腹空いてきたかも。伊織さんは何食べる?」
「俺もお腹空いたからガッツリ食べよかなあ。ハンバーグセットとドリンクバーにするわ。サラダとピザ半分食べへん?」
「食べる! 私はそうだなあ……。オムライスにする」
「寧々はほんまにオムライスが好きなんやね」
そういえば、伊織と初めてデートしたのがお気に入りのオムライス店だった。あの時はまだ好きなんて感情はなかったが、大好きなお店の布教ができてよかったくらいにしか思わなかったのに、今ではいい思い出になっているのが面白いと思う。
「本当だね。写真も撮れたし楽しかったな」
「俺も楽しかったで」
思い出話に花が咲く。伊織は相手に話をさせるのがうまいから、出会った時も気持ちよくこちらの話ができたのだろう。
タブレットで注文をして、ドリンクを取りに行く。
寧々と伊織はアイスティーを入れ、席に戻り喉を潤す。飲み慣れた味だが、こういうところで飲むアイスティーはとてもおいしい。
「今日は寧々と遊びたかったのもあるんやけど、原稿の息抜きも兼ねてるんよ」
唐突な伊織の言葉に寧々は最初意味が分からなかったが、彼の仕事を思い出して納得する。伊織は寧々の大好きな小説作家・水川累なのだ。
「ということは、今忙しいの?」
「忙しいというよりは、捗ってないの方が正しいかな」
はあ、とため息をついて苦い笑みを浮かべる。水川は多種多様なジャンルの小説を書くことができる、いわゆるオールラウンダーの作家だ。そんな伊織が仕事のことで寧々に愚痴をこぼすなんて意外である。
「捗らないって、それ、大丈夫なの?」
「大丈夫ではないなあ。正直なことを言うと、スランプやねん」
「そうなんだ……」
水川累は定期的に面白い小説を書き上げるので、寧々からすれば伊織には天職のように思っていたが、それでもうまくいかない時もあるようだ。
「私にできることがあったら何でも手伝うから、遠慮なく言ってね」
「おおきに。とりあえず今は一人でどうにかする。もし、本当にだめそうな時は頼ってもええかな……?」
珍しく弱気な伊織はどうやら本当に参っているようだ。水川累の大ファンである寧々からすれば面白いものを書き上げてほしいと思うが、大切な恋人である伊織には無理をしてほしくない。
寧々に頼られることを好む伊織が、頼ってもいいか聞いてきたのだ。恋人とはお互いを支え合うものだと思っている寧々は、信頼の証のようで嬉しくなった。
「もちろん! いつでも頼ってね」
サラダとピザが届いたので、寧々が取り分けようとしたら伊織が率先してやってくれた。
「はい、どうぞ」
「ありがとう」
寧々は取り皿を受け取った。伊織も自分の分をよそったので「いただきます」と声を揃えて挨拶をした。
シャキシャキの新鮮なレタスにシーザードレッシングがよく合う。クルトンのザクザク食感が楽しい。
ピザはシーフードピザを頼んだ。ぷりぷりの海老とホタテの貝柱、チーズが絶妙に混ざり合いとても美味だ。伸びるチーズがなんとも楽しい。
まだ夜ご飯を食べるには早い時間なので、店内は混雑しておらず四人席を通された。向かい合うように座り、メニューを広げる。
「メニュー見てたらお腹空いてきたかも。伊織さんは何食べる?」
「俺もお腹空いたからガッツリ食べよかなあ。ハンバーグセットとドリンクバーにするわ。サラダとピザ半分食べへん?」
「食べる! 私はそうだなあ……。オムライスにする」
「寧々はほんまにオムライスが好きなんやね」
そういえば、伊織と初めてデートしたのがお気に入りのオムライス店だった。あの時はまだ好きなんて感情はなかったが、大好きなお店の布教ができてよかったくらいにしか思わなかったのに、今ではいい思い出になっているのが面白いと思う。
「本当だね。写真も撮れたし楽しかったな」
「俺も楽しかったで」
思い出話に花が咲く。伊織は相手に話をさせるのがうまいから、出会った時も気持ちよくこちらの話ができたのだろう。
タブレットで注文をして、ドリンクを取りに行く。
寧々と伊織はアイスティーを入れ、席に戻り喉を潤す。飲み慣れた味だが、こういうところで飲むアイスティーはとてもおいしい。
「今日は寧々と遊びたかったのもあるんやけど、原稿の息抜きも兼ねてるんよ」
唐突な伊織の言葉に寧々は最初意味が分からなかったが、彼の仕事を思い出して納得する。伊織は寧々の大好きな小説作家・水川累なのだ。
「ということは、今忙しいの?」
「忙しいというよりは、捗ってないの方が正しいかな」
はあ、とため息をついて苦い笑みを浮かべる。水川は多種多様なジャンルの小説を書くことができる、いわゆるオールラウンダーの作家だ。そんな伊織が仕事のことで寧々に愚痴をこぼすなんて意外である。
「捗らないって、それ、大丈夫なの?」
「大丈夫ではないなあ。正直なことを言うと、スランプやねん」
「そうなんだ……」
水川累は定期的に面白い小説を書き上げるので、寧々からすれば伊織には天職のように思っていたが、それでもうまくいかない時もあるようだ。
「私にできることがあったら何でも手伝うから、遠慮なく言ってね」
「おおきに。とりあえず今は一人でどうにかする。もし、本当にだめそうな時は頼ってもええかな……?」
珍しく弱気な伊織はどうやら本当に参っているようだ。水川累の大ファンである寧々からすれば面白いものを書き上げてほしいと思うが、大切な恋人である伊織には無理をしてほしくない。
寧々に頼られることを好む伊織が、頼ってもいいか聞いてきたのだ。恋人とはお互いを支え合うものだと思っている寧々は、信頼の証のようで嬉しくなった。
「もちろん! いつでも頼ってね」
サラダとピザが届いたので、寧々が取り分けようとしたら伊織が率先してやってくれた。
「はい、どうぞ」
「ありがとう」
寧々は取り皿を受け取った。伊織も自分の分をよそったので「いただきます」と声を揃えて挨拶をした。
シャキシャキの新鮮なレタスにシーザードレッシングがよく合う。クルトンのザクザク食感が楽しい。
ピザはシーフードピザを頼んだ。ぷりぷりの海老とホタテの貝柱、チーズが絶妙に混ざり合いとても美味だ。伸びるチーズがなんとも楽しい。