京都弁男子に溺愛されています〜憧れの小説作家は気になる彼でした〜
「お待たせしました、オムライスとハンバーグセットです」

 寧々はオムライスを、伊織はハンバーグセットを目の前に置いてもらい礼を言う。
 スプーンで一口掬うと湯気が立ち上がり熱そうだ。ぱくりと食べるとトマトソースと卵、チキンライスが口の中で混ざり一つの味になっていく。オムライスが好きな寧々は大変満足である。

「オムライスおいしい、最高」
「寧々はオムライスが好きなんやね」
「うん、大好き」

 寧々がオムライス好きなことを分かってくれたのがおいしかった。

「……一口いる?」

 それは、「あーんする?」の提案であった。うら若い学生カップルでもないが、なぜかそうしたくなった。昼は平気だったのに、今は少し恥ずかしい。それでも、伊織にそうしたいと思った寧々は半ばヤケクソになり、オムライスをひと匙掬い、伊織に口元に近づけた。
 伊織は瞬いた。次には笑顔になり、口を開けて食べてくれたのが面映くも嬉しかった。

「次は寧々の番やね。はい、あーん」
「あ、あーん」

 少し大きめに切られたハンバーグを食べる。デミグラスソースとお肉の相性は抜群だ。噛む度に肉のうまみが滲み出ておいしい。

「やっぱりお肉は最高!」
「もう一口いる?」
「ううん、大丈夫だよ。ありがとうね」

 寧々の好物はオムライスだが、お肉は別格だ。大好きである。お肉はいつ食べてもおいしいし、幸せな気分になる。
 幸せな夕食の時間を過ごし、夜は更けていく。
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