京都弁男子に溺愛されています〜憧れの小説作家は気になる彼でした〜
「……なんて言って断ったの」
「気になる? それやったら教えてあげる。俺、あの子とデートしとるんよ、堪忍ね。それは受け取れないから許したってやーってな」
「それって、さっき言ってたやつ……?」

 ──俺とデートしてくれたら俺のこと一つ教えたる。これでええ?──
 ──デート? なんで?──
 ──なんでもなにも、寧々ちゃんのことが気になるからや。寧々ちゃんも俺のこと気になるんやろ? それやったら、デートした方が楽しいやん──

 それは、オムライスの行列に並んでいる時のことだった。寧々は本気にしていなかったが、どうやら伊織は本心からそう言っていたのだと気づき、寧々は戸惑う。

「どうして、そんな」
「気になるから。それじゃあ、あかん?」

 顔を覗き込まれて気になるだなんて言われたら、赤くなっているだろう顔を隠すことはできないではないか。どうしてくれるのだ。

「あ、寧々ちゃん顔真っ赤。ふふ、やっぱりかわええ」

 失恋したばかりでこんな魅力的な人に気になるだなんて言われたら、本気にしてしまうではないか。
 本当に、どうしてくれるのだ。
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