京都弁男子に溺愛されています〜憧れの小説作家は気になる彼でした〜

くすぶる心

 夕方前に家に帰ってきた寧々は、あまりにも健全すぎるデートをして心が満ち足りていた。

 元彼の拓也を忘れることなどそう簡単にはできないと思っていたのに、たったの二日で伊織という男性が寧々の心にズカズカと入ってきてしまったのだ。

 低く艶のある声で「寧々ちゃん」と名前を呼ばれるだけで嬉しくなる。
 自分のことはなにも教えてくれないのに、どこまでも寧々に寄り添ってくれる伊織という人に、少なからず惚れていることを実感してしまう。

 恋愛なんて当分したくないと思っていたのに、さっそく次の恋に向かおうとしている身勝手な心はどうしても制御なんてできなかった。
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