京都弁男子に溺愛されています〜憧れの小説作家は気になる彼でした〜
「そんで? その清水さんとやらといい感じの篠原ちゃんは、実際のところどうなの?」

 相変わらず鋭いツッコミをする岩澤は本当に人をよく見ていると思う。
 しかし、伊織に対して嘘はつきたくなかったので、正直に「気になってる」と小さく呟いた。

「そうだよ、元彼なんて忘れて次の恋しようよ! 今日は私が奢るから、篠原ちゃんもたまには飲もうよ」
「先輩がそう言ってくれるなら、少しだけでも飲ませていただきます」
「篠原ちゃん、飲も飲も!」

 女三人での飲み会は恋バナや愚痴、世間話などで楽しい時間を過ごすことができた。

「来月はあじさいデートだっけ? 風情だねえ」

 岩澤の言葉に寧々は頷いた。

「あじさいを見に行こうって年上の男が言うのはなんかエモいかも」
「そうなんですよね。強引すぎないところがまたイイ男感が出てるというか」

 岩澤の言葉に先輩が返した。
 伊織はぐいぐい来るくせに、最後はこちらに委ねようとするのがまたずるい男だと思うのだ。嫌だと感じさせない絶妙な距離感の取り方がうまい。
 そういえば、一週間前は伊織と出会ってそのまま酒を飲み明かしたことを思い出した。まだ出会ってたった一週間しか経っていないのに、どうしてこんなに彼に会いたいと思うのだろう。
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