総長の愛が、重すぎる
数秒後、蓮は深く息を吐いた。

「……悪い」

拓真はそんな二人を見て、肩をすくめる。

「なるほど。そりゃ勝てないかもな」

そう言って背を向けると、仲間たちを連れて去っていった。

静かになった校門前に、ひまりの荒い呼吸だけが残る。

次の瞬間、蓮がひまりを強く抱きしめた。

「っ、れん」

「悪かった」

耳元で落ちた声は、さっきまでの荒々しさが嘘みたいに弱かった。

「怖がらせた」

ひまりは蓮の制服をぎゅっとつかむ。

「怖かったよ……でも、それより、蓮がけがするのがいやだった」

その言葉に、蓮の腕に込める力がわずかに強くなる。

「おまえがあいつに触られてるの見たら、頭飛んだ」

「……うん」

「ほんとは誰にも見せたくない。知られたくない。閉じ込めたいくらい好きだ」

真っ赤になるような言葉なのに、今の蓮はひどく切実だった。

ひまりがそっと顔を上げると、蓮の頬には血がにじんでいた。

「手当てしなきゃ」

「その前に」

蓮はひまりの顎に指をかけ、ゆっくり顔を近づける。

「俺だけ見てるって言って」

ひまりの心臓が跳ねる。

後ろで悠真が、うわ重いと言い、臣がでもわかると笑う。律は黙ってそっぽを向き、湊は救急セットを持ちながらため息をついた。
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