総長の愛が、重すぎる

第三章

校門前の騒ぎのあと、ひまりは半ば強引に保健室へ連れていかれた。

連れていった本人である蓮は、さっきまであれほど怒っていたくせに、今はひどく静かだった。

白い椅子に座らされたひまりの前で、湊が救急箱を開ける。

「先に神崎の手当てをする」

「いらねぇ」

「いるに決まってるでしょ」

悠真が呆れたように言い、臣も壁にもたれながら肩をすくめた。

「ひまりちゃん泣きそうだったし、今日はちゃんと反省しなよ、総長」

蓮は何も言わない。

ただ、ひまりの隣に立ったまま離れようとしなかった。

律が小さくため息をつく。

「……ほんと重い」

「うるせぇ」

短く返した蓮の声は、いつもより少しかすれていた。

湊が頬の傷に消毒を当てた瞬間、蓮はわずかに眉をひそめる。ひまりはそれを見て、思わず身を乗り出した。
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