総長の愛が、重すぎる
「帰る」

「うん」

「今日はずっと手、つなぐ」

「命令みたいに言わないで」

「命令じゃねぇ」

蓮はひまりを見て、少しだけ笑う。

「お願い」

その不器用すぎる一言に、ひまりはとうとう負けた。

「……それなら、いいよ」

夕焼けの廊下を、二人で並んで歩く。

後ろからは、また総長だけずるいと騒ぐ声が聞こえてきた。

でも蓮は一度も振り返らなかった。

つないだ手に力を込めたまま、ひまりだけを見ていた。

まるで本当に、誰にも渡さないと誓うみたいに。
< 19 / 25 >

この作品をシェア

pagetop