総長の愛が、重すぎる

第四章

文化祭の準備が本格的に始まってから、ひまりの周りは前よりずっと騒がしくなった。

クラスの出し物は喫茶店に決まり、ひまりは接客係になった。似合うからという理由で、クラスメイトたちに半ば強引に決められたのだ。

「絶対かわいいって」

「男子、めっちゃ来そう」

そんなふうに笑われて、ひまりは困ったように頬を染める。

そしてその話を聞いた蓮は、無言になった。

放課後、教室の前まで迎えに来た蓮は、いつも通りひまりの鞄を持ったまま、ひどく不機嫌そうだった。

「蓮?」

「……聞いてねぇ」

「何が?」

「喫茶店」

ああ、とひまりは小さく声をもらす。

「今日決まったの。私もびっくりしてて」

「似合うとか言われたんだろ」

「う、うん」

「見せたくない」

あまりに真顔で言われて、ひまりは足を止めた。
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