総長の愛が、重すぎる
そのとき、非常階段の扉の向こうから、聞き慣れた声がした。

「総長、長い」

「さすがに告白は終わった?」

「空気でわかる」

扉が開き、悠真たちがぞろぞろ顔を出す。

ひまりは一気に蓮の胸に隠れた。

「ひまりちゃんかわいすぎ」

「隠すなよ、見えない」

「見せる気ねぇ」

蓮はきっぱり言って、ひまりを背中にかばう。

律が呆れたように目を細め、湊は静かに口元をゆるめた。

「まあ、うまくいったならよかった」

臣がにやにやしながら、蓮の肩をたたく。

「で、総長。正式に彼氏になれた感想は」

蓮は少しだけ振り返って、それからひまりの手を取った。

指を絡めて、離さないまま。

「誰にも渡さない」

「感想じゃなくて宣言なんだ」

悠真のつっこみに、みんなが笑う。

その真ん中で、ひまりも少しだけ笑った。

蓮の手は熱くて、強くて、逃がす気なんて少しもない。

でも今は、それがうれしかった。

この手になら、つかまっていたいと思えたから。
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