きみの居ない春を、まだ知らない
玲奈は、その一文を何度も読んだ


胸の奥が、じわりと痛む


人がいなくなった場所


そこに残る時間


そんなものを、湊は八年間ずっと撮っていたのだろうか


玲奈には分からない


分かるはずもない


八年間、何も知らなかったのだから


雑誌を閉じた


今度こそ棚に戻そうとした


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