きみの居ない春を、まだ知らない
けれど


手は離れなかった


結局、玲奈はその雑誌を買った


店を出ると、雨は少し弱くなっていた


傘を持っていないことも忘れて、玲奈は駅へ歩いた


頭の中には、さっきの名前が残っていた


朝倉湊


何度も


何度も


心の中で呼んでしまう


家に帰ってからも、玲奈は雑誌を机の上に置いたまま、しばらく触れなかった


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