雪山に捨てられた少女、伝説の元最強諜報員に拾われる。無自覚万能令嬢は『普通の生活』をお望みです!

「あまりお待たせにならないほうがいいかと。昼食はロングレイン侯爵ととられますか?」

 エドガーがレニオスに尋ねる。

「……お前に任せる」
「では、接客室に三人分の食事をご用意します」

 エドガーはぺこりと頭を下げると厨房に言付けるために退室する。レニオスは主不在の部屋にひとり取り残された。

(くそ……っ!)

 レニオスは内心で舌打ちする。
 忌々しさを感じながらも接客室に向かわざるを得ない自らの状況が、とにかく腹立たしかった。
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