世界で1番近い君と、1番遠い初恋
冷たい雨の中、自分の愚かさと汚れを責め続け、消えてしまいたいと泣きじゃくる幸平。
秋の間、顔を合わせないことで幸平を守ろうとしていた自分の選択が、どれほど彼を追いつめていたのかを知り、私の中でずっと溜まっていた涙が溢れ出した。
(何言ってるのバカ……バカ幸平……!)
「────ふざけないでよ!!」
私は叫ぶと同時に、拒絶しようとする幸平の首に力いっぱい腕をまわし、その濡れた身体をぎゅっと強く抱きしめた。
「うわっ……やめろ、放せ瑠華! 俺は吐き気するほど汚れて……」
「放さない! 絶対に放さない!!」
暴れる幸平を逃がさないように、私は全身の力で抱きしめ続けた。
雨で冷え切った幸平の体が、私の体温に触れて激しく震えている。
「資格なんてどうでもいい! 誰と付き合ったとか、何人彼女がいたとか、秋に顔を合わせなかったことだって……そんなこと私にはどうでもいいんだよ! 幸平がどれだけ自分を汚いと思っても、どれだけ逃げ回ったとしても……私が好きなのは、世界で一番大好きなのは、最初からずっと幸平だけなんだよ!!」
「瑠華……っ」
「寂しかったんだよね……? 一人にしてごめんね……っ! 私が『待ってる』なんて重い約束を残して遠くに行っちゃったから……幸平を一人で苦しませちゃったんだよね……! ごめんなさい……ごめんね、幸平……!」