一か月だけの契約妻のはずが、恋愛経験ゼロの私を社長が溺愛してきます
「言い訳にはならないけど」
「…… ううん」
私は小さく首を振った。
何が「ううん」なのか、自分でもわからない。
ただ、謝られると、違うと言いたくなった。
嫌だったわけじゃない。
むしろ――そのことを考えた瞬間、また顔が熱くなった。
胸の奥が、きゅっと縮む。
あの瞬間を思い出すだけで、身体が勝手に反応してしまう。
「彩乃?」
「…… なんでもない」
慌てて俯く。
どうすればいいんだろう。
今まで知らなかった感覚。
今まで考えたこともなかったこと。
それが一度に押し寄せてきて、うまく整理できない。
湊さんは、私が可愛かったからキスした。
キスしたかったから。
そんなことを、こんなふうに本人から言われて。
私は、どう受け止めればいい?
「水野さん、どうかしました?」
小野さんが、私の顔を覗き込むようにして尋ねてきた。
「え? 何が?」
突然声をかけられて、私はびくりと肩を揺らした。
「さっきからずっと唇に手を当ててるんで。口内炎でもできたのかなって」
「……え」
言われて、初めて気づいた。
私の指先が、無意識に唇に触れている。
「あ……」
慌てて手を下ろす。
でも、遅かった。
「…… ううん」
私は小さく首を振った。
何が「ううん」なのか、自分でもわからない。
ただ、謝られると、違うと言いたくなった。
嫌だったわけじゃない。
むしろ――そのことを考えた瞬間、また顔が熱くなった。
胸の奥が、きゅっと縮む。
あの瞬間を思い出すだけで、身体が勝手に反応してしまう。
「彩乃?」
「…… なんでもない」
慌てて俯く。
どうすればいいんだろう。
今まで知らなかった感覚。
今まで考えたこともなかったこと。
それが一度に押し寄せてきて、うまく整理できない。
湊さんは、私が可愛かったからキスした。
キスしたかったから。
そんなことを、こんなふうに本人から言われて。
私は、どう受け止めればいい?
「水野さん、どうかしました?」
小野さんが、私の顔を覗き込むようにして尋ねてきた。
「え? 何が?」
突然声をかけられて、私はびくりと肩を揺らした。
「さっきからずっと唇に手を当ててるんで。口内炎でもできたのかなって」
「……え」
言われて、初めて気づいた。
私の指先が、無意識に唇に触れている。
「あ……」
慌てて手を下ろす。
でも、遅かった。