一か月だけの契約妻のはずが、恋愛経験ゼロの私を社長が溺愛してきます
「こんにちは、柴田様。お待たせしました」
「こんにちは、水野さん」
顔を上げたのは、四十三歳の柴田さんだった。
身長は百七十六センチほど。細身寄りのすっきりとした体型で、短く整えられた髪にも清潔感がある。実年齢より二、三歳ほど若く見える、穏やかな雰囲気の男性だ。
派手さはないけれど、きちんとしていて誠実そうな印象がある。初対面の女性にも安心感を与えるタイプだろう。
私は向かいの椅子に腰を下ろし、いつものように笑顔を作った。
「今日はどうされましたか?」
そう尋ねながら、私は手元の資料に目を落とした。
昨年入会してから、柴田さんは何人もの女性とお見合いをしてきた。
その数は、決して少なくない。
それでもなかなか交際には至らず、ようやく現在の女性と本交際に進んだ。
だからこそ――。
「実は……少し相談したいことがあって」
柴田さんが、困ったように笑った。
「はい」
私は顔を上げた。
「どうぞ、聞かせてください」
「実は……彼女の気持ちが、よくわからなくなってしまって」
柴田さんは、困ったように眉を下げた。
「彼女というのは、安田さんですね?」
「はい」
「何か、気になることがあったんですか?」
「それが……連絡をするのも、会おうと誘うのも、いつも僕からなんです」
「安田さんからは、あまり連絡がないんですね」
「そうなんです。でも、会えば普通に楽しく話してくれますし、嫌がっているようにも見えなくて……」
柴田さんは苦笑した。
「だから余計に、わからなくなってしまって」
「安田さんは、もともとご自分から積極的に動かれるタイプではありませんよね」
「こんにちは、水野さん」
顔を上げたのは、四十三歳の柴田さんだった。
身長は百七十六センチほど。細身寄りのすっきりとした体型で、短く整えられた髪にも清潔感がある。実年齢より二、三歳ほど若く見える、穏やかな雰囲気の男性だ。
派手さはないけれど、きちんとしていて誠実そうな印象がある。初対面の女性にも安心感を与えるタイプだろう。
私は向かいの椅子に腰を下ろし、いつものように笑顔を作った。
「今日はどうされましたか?」
そう尋ねながら、私は手元の資料に目を落とした。
昨年入会してから、柴田さんは何人もの女性とお見合いをしてきた。
その数は、決して少なくない。
それでもなかなか交際には至らず、ようやく現在の女性と本交際に進んだ。
だからこそ――。
「実は……少し相談したいことがあって」
柴田さんが、困ったように笑った。
「はい」
私は顔を上げた。
「どうぞ、聞かせてください」
「実は……彼女の気持ちが、よくわからなくなってしまって」
柴田さんは、困ったように眉を下げた。
「彼女というのは、安田さんですね?」
「はい」
「何か、気になることがあったんですか?」
「それが……連絡をするのも、会おうと誘うのも、いつも僕からなんです」
「安田さんからは、あまり連絡がないんですね」
「そうなんです。でも、会えば普通に楽しく話してくれますし、嫌がっているようにも見えなくて……」
柴田さんは苦笑した。
「だから余計に、わからなくなってしまって」
「安田さんは、もともとご自分から積極的に動かれるタイプではありませんよね」