一か月だけの契約妻のはずが、恋愛経験ゼロの私を社長が溺愛してきます
そう言いながらも、たっちゃんの表情はどこか複雑だった。
私たちの間に入って、話を聞いてくれて、湊さんとの話を見届けてくれた。
たっちゃんがいなかったら、そもそもこんな話になっていなかったかもしれない。
そう考えると、改めて不思議な縁だと思う。
けれど、そんな私の感傷をよそに、たっちゃんはふいに真面目な顔になった。
「……せやけどな」
「なに?」
「彩乃は、恋愛経験がないなと思って」
「……」
その言葉に、私は固まった。
わざわざ本人の口から言われると、なんだか胸に刺さる。
もちろん、自分でもわかっている。
わかっているけれど、こうして改めて指摘されると、否定することもできなかった。
「まあ、これが最大の欠点かもしれんな」
「……あ」
そうだった。
私は、恋愛経験がほとんどない。
結婚相談所のカウンセラーとして、偉そうに人の恋愛について語っているくせに、自分自身の経験となると、ほとんど何もない。
会員から恋愛について相談されれば、それなりに答えられる。
相手の男性が何を考えているのか。 どういう言葉を選べば、相手に気持ちが伝わりやすいのか。
そんなことを考えるのは、むしろ得意なほうだ。
なのに、自分がその当事者になると、途端に自信がなくなる。
まして今回は、普通の交際ではない。
いきなり誰かの妻になるのだ。
しかも相手は、昨日までほとんど知らなかった男性。
そんな私が、いきなり誰かの妻になって、本当にまともな夫婦を演じられるのだろうか。
「……どうしよう」
急に不安になってきた私を見て、たっちゃんが苦笑した。
「まあ、今さらやけどな」
私たちの間に入って、話を聞いてくれて、湊さんとの話を見届けてくれた。
たっちゃんがいなかったら、そもそもこんな話になっていなかったかもしれない。
そう考えると、改めて不思議な縁だと思う。
けれど、そんな私の感傷をよそに、たっちゃんはふいに真面目な顔になった。
「……せやけどな」
「なに?」
「彩乃は、恋愛経験がないなと思って」
「……」
その言葉に、私は固まった。
わざわざ本人の口から言われると、なんだか胸に刺さる。
もちろん、自分でもわかっている。
わかっているけれど、こうして改めて指摘されると、否定することもできなかった。
「まあ、これが最大の欠点かもしれんな」
「……あ」
そうだった。
私は、恋愛経験がほとんどない。
結婚相談所のカウンセラーとして、偉そうに人の恋愛について語っているくせに、自分自身の経験となると、ほとんど何もない。
会員から恋愛について相談されれば、それなりに答えられる。
相手の男性が何を考えているのか。 どういう言葉を選べば、相手に気持ちが伝わりやすいのか。
そんなことを考えるのは、むしろ得意なほうだ。
なのに、自分がその当事者になると、途端に自信がなくなる。
まして今回は、普通の交際ではない。
いきなり誰かの妻になるのだ。
しかも相手は、昨日までほとんど知らなかった男性。
そんな私が、いきなり誰かの妻になって、本当にまともな夫婦を演じられるのだろうか。
「……どうしよう」
急に不安になってきた私を見て、たっちゃんが苦笑した。
「まあ、今さらやけどな」