氷の君に、恋の歌を。
連れていかれたのは、大きなガラス張りの建物の上にあるカフェだった。
窓の外には街並みが広がっていて、光がきらきらしている。
店内も落ち着いた雰囲気で、学校帰りに寄るような場所とは全然違う。

「すごい……」

思わず小さく声をもらすと、蓮斗が隣で静かに言う。

「乃愛がこういうところ似合いそうだったから」

そのひと言に、また心臓が跳ねる。

席に着いても、乃愛はなんとなくそわそわしたままだった。
景色もきれいだし、お店も素敵。
でもそれ以上に、向かいに座る蓮斗が落ち着きすぎていて困る。

「緊張してる?」

見透かしたみたいに聞かれて、乃愛はあわてて首を振る。

「し、してない」

「してる顔」

きっぱり言われて、乃愛はますます赤くなる。
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