氷の君に、恋の歌を。
蓮斗は乃愛の頬を包むみたいに触れたまま、やさしく唇を重ねた。
今度のキスは、さっきより少し長い。
でも急かすような強さはなくて、ただ大切にされているのが伝わる甘いキスだった。

離れたあとも、蓮斗はすぐには距離を取らない。

「お礼、ちゃんと返した」

「……うん」

「でも足りない」

「えっ」

「乃愛がかわいすぎるから」

恥ずかしくてたまらないのに、うれしくて笑ってしまう。
そんな乃愛を見て、蓮斗も少しだけ目をやわらげた。

「今日のこと、たぶんずっと思い出す」

「私も……」

「次から、覚悟しとけ」

「な、なんの……?」

「乃愛が自分から来たら、俺もう止まれない」

その言葉に、乃愛の心臓がまた大きく跳ねた。
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