氷の君に、恋の歌を。
家の近くまで来るころには、空はすっかりやわらかな藍色に変わっていた。
それでも蓮斗は、最後まで手を離さない。
「今日は、ありがとな」
「え?」
「昨日の看病も、今日のあれも」
今日のあれ。
きっと、乃愛からしたキスのことだ。
「……どういたしまして」
照れながら返すと、蓮斗は少しだけ笑った。
「またして」
「えっ」
「乃愛から」
真顔でそんなお願いをするなんて反則だ。
乃愛は真っ赤になりながら、視線を泳がせる。
「む、無理かも……」
「そのうちでいい」
「気長だね」
「乃愛のことなら待てる」
その言葉がやさしくて、甘くて、胸がいっぱいになる。
今日の帰り道は、いつもよりずっと短く感じた。
それはきっと、好きが増えたぶんだけ、隣にいる時間が愛しくなったからだ。
それでも蓮斗は、最後まで手を離さない。
「今日は、ありがとな」
「え?」
「昨日の看病も、今日のあれも」
今日のあれ。
きっと、乃愛からしたキスのことだ。
「……どういたしまして」
照れながら返すと、蓮斗は少しだけ笑った。
「またして」
「えっ」
「乃愛から」
真顔でそんなお願いをするなんて反則だ。
乃愛は真っ赤になりながら、視線を泳がせる。
「む、無理かも……」
「そのうちでいい」
「気長だね」
「乃愛のことなら待てる」
その言葉がやさしくて、甘くて、胸がいっぱいになる。
今日の帰り道は、いつもよりずっと短く感じた。
それはきっと、好きが増えたぶんだけ、隣にいる時間が愛しくなったからだ。