不運すぎる私が入学した学校には、強運すぎるボス?がいました
「早く入れよ、副委員長」
私の隣を通り過ぎていったのは、ピンク色の髪。
入学式で第二ボタンにみつあみが引っかかり、途中まで喧騒の中で一緒にもみくちゃにされていた彼だった。
今日は引っかからないように、とみつあみを両手で握りしめれば、彼のほうもそっと胸元あたりのボタンを右手で隠している。無言の意思疎通。
…というより、ちょっと巻き戻したい部分がある。
彼は私のことをなんと言った…?
「副委員長って?」
「昨日のホームルームでお前がクラスの副委員長になったんだよ。No.2ってことだな」
なんですって──?!
「待って待って、なんでそんなことに…!?」
「クラス委員長、我らがボスのご指名なんだよ」
ボス?私の知っているクラス委員長と違うんだけど!?
どっちかというと、優等生だったりクラスをまとめられそうな人が委員長とか副委員長をやるんじゃないの?私絶っっっ対にクラスをまとめるとか、そういうの出来ないと思うんだけれども!
しかし、ピンク髪くん曰く「一度決まったことは変えらんねーよ、それかボスにジカダンパンでもしろや」とのこと。そう冷たく言い残し、さっさと自分の席へ行ってしまった。
「そ、そんなぁ…」
ぽつり、と呟いて教室内へ入る。
すでに数名のアラクレクラスメイトが思い思いに過ごしていて、入学式翌日だというのに教室は謎の英単語が書かれていたりする、カラフルアート空間となっていた。
とりあえず、笹川先生に言われた窓側の一番後ろの席へ座ると、前の席はなんとピンク髪くん。さっそく眠りについているようで、机に突っ伏している。
隣の席って誰なんだろう……。
せめて威圧感のない人であってほしい……まあ、不運体質の私がそう願えば威圧感マシマシの山賊みたいな人が座りそうで今から泣きそうである。
とりあえず、心を落ち着かせるために鞄の中から教科書を机の中へ入れていると……。
「おはよう、昨日は大丈夫でしたか?」
隣の席の椅子が引かれると同時に、爽やかな声が頭上から降って来た。
まさか、大吉くん……?!
これほどまでに運が良かったことはあっただろうか!
思わず笑顔を浮かべて顔を上げると。
そこにいたのは。
整った小さな顔に、サラサラの黒髪。
そして落ち着いたシルバーフレームの眼鏡。
この顔、見覚えがありすぎる──。
「パ、パンツの君(きみ)……」
「臼井さんの中で僕、そんな呼ばれ方してるんですね」
爽やかな顔で笑っているけれど、こちらの顔は真っ青。昨日、私がやらかしたことを覚えてないわけがないんだから。
なぜそんなに爽やかでいられるんだ、パンツの君……!
私の隣を通り過ぎていったのは、ピンク色の髪。
入学式で第二ボタンにみつあみが引っかかり、途中まで喧騒の中で一緒にもみくちゃにされていた彼だった。
今日は引っかからないように、とみつあみを両手で握りしめれば、彼のほうもそっと胸元あたりのボタンを右手で隠している。無言の意思疎通。
…というより、ちょっと巻き戻したい部分がある。
彼は私のことをなんと言った…?
「副委員長って?」
「昨日のホームルームでお前がクラスの副委員長になったんだよ。No.2ってことだな」
なんですって──?!
「待って待って、なんでそんなことに…!?」
「クラス委員長、我らがボスのご指名なんだよ」
ボス?私の知っているクラス委員長と違うんだけど!?
どっちかというと、優等生だったりクラスをまとめられそうな人が委員長とか副委員長をやるんじゃないの?私絶っっっ対にクラスをまとめるとか、そういうの出来ないと思うんだけれども!
しかし、ピンク髪くん曰く「一度決まったことは変えらんねーよ、それかボスにジカダンパンでもしろや」とのこと。そう冷たく言い残し、さっさと自分の席へ行ってしまった。
「そ、そんなぁ…」
ぽつり、と呟いて教室内へ入る。
すでに数名のアラクレクラスメイトが思い思いに過ごしていて、入学式翌日だというのに教室は謎の英単語が書かれていたりする、カラフルアート空間となっていた。
とりあえず、笹川先生に言われた窓側の一番後ろの席へ座ると、前の席はなんとピンク髪くん。さっそく眠りについているようで、机に突っ伏している。
隣の席って誰なんだろう……。
せめて威圧感のない人であってほしい……まあ、不運体質の私がそう願えば威圧感マシマシの山賊みたいな人が座りそうで今から泣きそうである。
とりあえず、心を落ち着かせるために鞄の中から教科書を机の中へ入れていると……。
「おはよう、昨日は大丈夫でしたか?」
隣の席の椅子が引かれると同時に、爽やかな声が頭上から降って来た。
まさか、大吉くん……?!
これほどまでに運が良かったことはあっただろうか!
思わず笑顔を浮かべて顔を上げると。
そこにいたのは。
整った小さな顔に、サラサラの黒髪。
そして落ち着いたシルバーフレームの眼鏡。
この顔、見覚えがありすぎる──。
「パ、パンツの君(きみ)……」
「臼井さんの中で僕、そんな呼ばれ方してるんですね」
爽やかな顔で笑っているけれど、こちらの顔は真っ青。昨日、私がやらかしたことを覚えてないわけがないんだから。
なぜそんなに爽やかでいられるんだ、パンツの君……!