俺様王子と空とキス。
「…行くぞ、柚葉」
久しぶりに一ノ瀬が手を繋いできた。
いつもとはちょっと違う、優しく、ふいに繋ぐ感じ。
もしかしてさっきの先輩の言葉、気にしてる…?
久しぶりに繋いだ手から、私はなんでか安心感を感じた。
…そういえば私、ゲームオーバーする、とか言ってしまったんだよね。
「…隙ありすぎ。俺から離れるなっつてんだろ。」
「…そんなの、私の勝手じゃん。」
ほら、こうやってまた素直になれなくて。
「てかさ、ばかじゃないの。春斗先輩に勝てるわけないのに。」
「柚葉…そのうるさい口塞いでやろうか?」
「………ちょ、ちょっと!!近いって!」
さりげなくキスされそうになった私は、一ノ瀬から逃げるように先を歩いた。
てゆうかここ、廊下だっつの…。