俺様王子と空とキス。

10月の涼しい風が吹く、青空には雲一つない晴天。

~♪♪   
『それでは借り物競争です。2年生の男子は並んでください。』



体育委員の言葉によって周りの男子たちはぞろぞろと集合場所へ動き出した。


「一ノ瀬くん、頑張って!」

「玲央様かっこいい~!」




相変わらず一ノ瀬のファンクラブ連中は、スタート地点から応援している。



「柚葉、応援しに行こ!あ、宏太くーんがんばれー!」

愛美は浅井くんに手を振って、それに気が付いた浅井くんは…愛美に向かって投げキッス。

「ひゃあ♡」と愛美は大喜び。

なんだ、………ただのバカップルか。




私も応援席から立ち上がり、愛美と校庭のトラックの周りに移動した。

『B組早いです、頑張ってください』

アナウンスが流れ、周りは熱い活気で溢れる。


「次、一ノ瀬くんだね!」

「うん、そうだね。」

ピーッとなった笛の音で、走り出す一ノ瀬。


「…一ノ瀬くん、はっや!」


愛美が横で言うように、普通に足の速さに驚いた。

確かにスポーツ万能って聞いてはいたけど、今まで体育の授業も別だったから…初めて見たよ。

陸上部入れるんじゃないか、ばりに…。



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