親が再婚したけど、どうやら義兄弟が八人いるらしい
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先生が入った瞬間、ざわざわとしていたクラスが静かになり、「相田先生、おはようー」というような声が上がった。
この少しの間を使って私はこれからのシミュレーションをする。まずは名前を言って、あとは…趣味はバイト…
こんなのじゃ友達なんてできなさそう、話しかけづらいなんていうもんじゃない。読書、読書にしよう、無難で話の種にもなりやすいはずだ。
そんなことを考えていると、そのときが来てしまった。
「八代さんー、入って来てー」
緊張のあまりドアを開ける手が震える。人生で転校というものは初めてだが、こんなに緊張するものなのか。
ゆっくりとした足取りで教室に入り、周りを見渡す。一番奥の窓際の席に六月くんは座っていた。相田先生が黒板に私の名前を書いてくれている。『八代凛』何度見てもまだ、見慣れない。私は、名前の書いてある黒板の前に立って口を開いた。
「八代凛です、趣味は読書です、これからよろしくお願いします」
どうだ、私にとって渾身の自己紹介だ。頭を上げてクラスメイトの顔を見てみる。
びっくりしている子、私の顔をじっと見つめてくる子…そんななかで六月くんはというと、窓の外を眺めていた。
やっぱり興味なんてないか、と思っていると、一瞬六月くんの視線がこっちを向き、目が合った気がした。気のせいだったのかな…?
すると、パチパチと手を叩く音がした。音のする方を見てみるとニコニコと胡散臭い顔で笑う男の子がいた。
この笑い方を見ると、なんとなく、この子の親を知っているような気がする。
「じゃあ、八代さんの席は…」
すると、その男の子がすっと手を挙げた。
「僕の後ろ空いてますよ、それに、僕学級委員なんで、学校について教えられるし、どうですか?」
「そうだね、八代さん、あそこの席によろしく」
そう言われて、私はその男の子の後ろの席に座りにいく。その途中でなんだか、先ほどと同じような視線を感じたが、緊張が勝り、よく気にしなかった。
それから、朝のHRが始まった。
相田先生が今日のクラスの予定を言っていく。たまに、わからない単語もあるが、過ごしていくうちにわかるようになるだろう。今日は特別、イベントはないみたいだ。
HRは十五分もしないうちに終わった。
すると、待ってましたと言わんばかりに前の席の男の子が振り向いた。
「ねぇ、僕、麗条光孝(みつたか)、よろしくね、凛さん」
そう言って、また不敵な笑みをした。やはり、麗条家の人間じゃないか、この人がさっき麗条先生の言っていた息子さんか。というか、この人今、私のこと凛さんと言った?
「凛さんは、やめていただけると」
男の人に下の名前で呼ばれるのは本当に小学生ぶりなのだ。新しく義兄弟となった八人は仕方ないが、その他の人にはできる限り呼ばれたくない。
「だめなの?でも、うちのクラスには八代くんいるし」
「だめです、八代で、お願いします」
「僕のことも光孝って呼んでいいよ」
果たして、この人に私の日本語は通じてるのか。
「とりあえず、学校を紹介したいのだけど、一限目始まっちゃうから、昼休みでいい?」
やはり、この人は私の声なんて聞いてない、勝手に話が進んで行く。
教科書は全て揃っているので、大丈夫だが、なにせ学期の途中からの転校だ、進度がわからないので誰かに教えてもらう必要がある。だけど、なんとなく、この人には聞きたくない。
そう思い、私は六月くんの方をチラリと見た。
この少しの間を使って私はこれからのシミュレーションをする。まずは名前を言って、あとは…趣味はバイト…
こんなのじゃ友達なんてできなさそう、話しかけづらいなんていうもんじゃない。読書、読書にしよう、無難で話の種にもなりやすいはずだ。
そんなことを考えていると、そのときが来てしまった。
「八代さんー、入って来てー」
緊張のあまりドアを開ける手が震える。人生で転校というものは初めてだが、こんなに緊張するものなのか。
ゆっくりとした足取りで教室に入り、周りを見渡す。一番奥の窓際の席に六月くんは座っていた。相田先生が黒板に私の名前を書いてくれている。『八代凛』何度見てもまだ、見慣れない。私は、名前の書いてある黒板の前に立って口を開いた。
「八代凛です、趣味は読書です、これからよろしくお願いします」
どうだ、私にとって渾身の自己紹介だ。頭を上げてクラスメイトの顔を見てみる。
びっくりしている子、私の顔をじっと見つめてくる子…そんななかで六月くんはというと、窓の外を眺めていた。
やっぱり興味なんてないか、と思っていると、一瞬六月くんの視線がこっちを向き、目が合った気がした。気のせいだったのかな…?
すると、パチパチと手を叩く音がした。音のする方を見てみるとニコニコと胡散臭い顔で笑う男の子がいた。
この笑い方を見ると、なんとなく、この子の親を知っているような気がする。
「じゃあ、八代さんの席は…」
すると、その男の子がすっと手を挙げた。
「僕の後ろ空いてますよ、それに、僕学級委員なんで、学校について教えられるし、どうですか?」
「そうだね、八代さん、あそこの席によろしく」
そう言われて、私はその男の子の後ろの席に座りにいく。その途中でなんだか、先ほどと同じような視線を感じたが、緊張が勝り、よく気にしなかった。
それから、朝のHRが始まった。
相田先生が今日のクラスの予定を言っていく。たまに、わからない単語もあるが、過ごしていくうちにわかるようになるだろう。今日は特別、イベントはないみたいだ。
HRは十五分もしないうちに終わった。
すると、待ってましたと言わんばかりに前の席の男の子が振り向いた。
「ねぇ、僕、麗条光孝(みつたか)、よろしくね、凛さん」
そう言って、また不敵な笑みをした。やはり、麗条家の人間じゃないか、この人がさっき麗条先生の言っていた息子さんか。というか、この人今、私のこと凛さんと言った?
「凛さんは、やめていただけると」
男の人に下の名前で呼ばれるのは本当に小学生ぶりなのだ。新しく義兄弟となった八人は仕方ないが、その他の人にはできる限り呼ばれたくない。
「だめなの?でも、うちのクラスには八代くんいるし」
「だめです、八代で、お願いします」
「僕のことも光孝って呼んでいいよ」
果たして、この人に私の日本語は通じてるのか。
「とりあえず、学校を紹介したいのだけど、一限目始まっちゃうから、昼休みでいい?」
やはり、この人は私の声なんて聞いてない、勝手に話が進んで行く。
教科書は全て揃っているので、大丈夫だが、なにせ学期の途中からの転校だ、進度がわからないので誰かに教えてもらう必要がある。だけど、なんとなく、この人には聞きたくない。
そう思い、私は六月くんの方をチラリと見た。