親が再婚したけど、どうやら義兄弟が八人いるらしい
6
六月くんは友達であろう男の子に囲まれていた。
友達と話しているはずなのに、それでもあの仏頂面は変わらない。六月くんが表情を崩したのは、昨日お風呂で鉢合わせたときくらいだ。あの八人だったら、六月くんが笑ったところ見たことあるのだろうか。
仕方ない、授業を聞いてどうにか進度を合わせてみるか、と考えていると、また麗条くんが話し出した。
「ねぇ、凛さんってあの八人と一緒に住んでるの?」
「はい、そうですけど」
「やっぱり!羨ましいなー」
麗条くんが羨ましいという顔で見てくる。そんなことを話していると、気づいたら私の周りにも人だかりができていた。よく見る場面だ。よし、質問ならどんとこい!そう身構えていた。
「八代さん、六月くんって家ではどうなの?」
「ずるい!ね、七音くんって何が好き?」
その人だかりの正体のほとんどが女の子で、六月くんや七音くんを中心に、八人についていろいろ質問された。私は聖徳太子じゃないから、一斉に言われてもわからない…というか、こういうのって私への質問が主じゃないの?私への質問が一つもないように聞こえたんだけど。
「えーっと、まだ、一緒に暮らし出して日が経ってないからよくわからないんだ、ごめんね、あの、私は…」
「えー、じゃあ、わかったら教えてね!」
そう言うと女子たちは捌けていった。女子たちは私のことなんて興味がなかったのだ、と思うと少し胸が痛んだ上に、少しでも私のことを知りたいと思ってる子がいると思っていた自分が恥ずかしくなり、私は下を向いた。
「ねぇ、八代さんって、何が好き?」
そう時間が経たないうちに、上から声がかかった。顔を上げると、少し明るい髪色をしたボブの女の子が私の前に立っていた。
「ってか、下の名前で呼んでいい?凛ちゃん」
そう言って、女の子はニコッと笑った。私は動揺して言葉が返せなかった。二人の間に数秒間沈黙が走り、女の子が不思議そうな顔をしている。
「あ、えっと、うん、呼んで欲しい!…です」
「何その反応!面白いね、凛ちゃんって、私は茉白心(ましろこころ)よろしくね、凛ちゃん!」
心ちゃんはゲラゲラ笑っている。それから心ちゃんと趣味の話や私の前の学校についての話などをした。ちなみに、心ちゃんの趣味は編み物らしい、その見た目で!?と思ったことは言わないでおこう。てっきり、カフェ巡りとか、メイク研究とかそういう趣味かと思っていた。その上、心ちゃんは手芸部に所属していて、放課後はそこで編み物をしているらしい。今度、編み物を教えてもらうことになった。それからも、心ちゃんとの話は弾み、夢中になって心ちゃんと話していると、予鈴が鳴った。
「あ!予鈴だ!またね、凛ちゃん」
そう言って、心ちゃんは自分の席に帰っていった。
友達と話しているはずなのに、それでもあの仏頂面は変わらない。六月くんが表情を崩したのは、昨日お風呂で鉢合わせたときくらいだ。あの八人だったら、六月くんが笑ったところ見たことあるのだろうか。
仕方ない、授業を聞いてどうにか進度を合わせてみるか、と考えていると、また麗条くんが話し出した。
「ねぇ、凛さんってあの八人と一緒に住んでるの?」
「はい、そうですけど」
「やっぱり!羨ましいなー」
麗条くんが羨ましいという顔で見てくる。そんなことを話していると、気づいたら私の周りにも人だかりができていた。よく見る場面だ。よし、質問ならどんとこい!そう身構えていた。
「八代さん、六月くんって家ではどうなの?」
「ずるい!ね、七音くんって何が好き?」
その人だかりの正体のほとんどが女の子で、六月くんや七音くんを中心に、八人についていろいろ質問された。私は聖徳太子じゃないから、一斉に言われてもわからない…というか、こういうのって私への質問が主じゃないの?私への質問が一つもないように聞こえたんだけど。
「えーっと、まだ、一緒に暮らし出して日が経ってないからよくわからないんだ、ごめんね、あの、私は…」
「えー、じゃあ、わかったら教えてね!」
そう言うと女子たちは捌けていった。女子たちは私のことなんて興味がなかったのだ、と思うと少し胸が痛んだ上に、少しでも私のことを知りたいと思ってる子がいると思っていた自分が恥ずかしくなり、私は下を向いた。
「ねぇ、八代さんって、何が好き?」
そう時間が経たないうちに、上から声がかかった。顔を上げると、少し明るい髪色をしたボブの女の子が私の前に立っていた。
「ってか、下の名前で呼んでいい?凛ちゃん」
そう言って、女の子はニコッと笑った。私は動揺して言葉が返せなかった。二人の間に数秒間沈黙が走り、女の子が不思議そうな顔をしている。
「あ、えっと、うん、呼んで欲しい!…です」
「何その反応!面白いね、凛ちゃんって、私は茉白心(ましろこころ)よろしくね、凛ちゃん!」
心ちゃんはゲラゲラ笑っている。それから心ちゃんと趣味の話や私の前の学校についての話などをした。ちなみに、心ちゃんの趣味は編み物らしい、その見た目で!?と思ったことは言わないでおこう。てっきり、カフェ巡りとか、メイク研究とかそういう趣味かと思っていた。その上、心ちゃんは手芸部に所属していて、放課後はそこで編み物をしているらしい。今度、編み物を教えてもらうことになった。それからも、心ちゃんとの話は弾み、夢中になって心ちゃんと話していると、予鈴が鳴った。
「あ!予鈴だ!またね、凛ちゃん」
そう言って、心ちゃんは自分の席に帰っていった。