親が再婚したけど、どうやら義兄弟が八人いるらしい

7

そうこうしているうちに、一限目の始まりを告げるチャイムが鳴り、一限目が始まった。一限目は数学だ。私の高校よりも少し進んでいたが、これくらいなら復習でどうにかなる範囲だ。
それから、数学の授業を受け終わり、次から次へと授業の準備と進度の確認をしていたら午前中の授業が終わっていた。
机の上にお弁当を広げる。このお弁当は朝、お母さんが私に託してくれたものだ。どうやら、朝は一翔さんが朝ごはん係、お母さんがお弁当係らしい。朝から九人分のお弁当を作るなんて、相当大変だろう。
早速蓋を開けて食べようとしていると、心ちゃんがお弁当箱を持ってやってきた。


「凛ちゃん、一緒に食べない?」

「あ、心ちゃん、是非!」

「それで、いつも、一緒に食べてる子を連れてきてもいいかな?」

「うん、大丈夫だよ、逆に、私がいて大丈夫なの?」

「それは絶対大丈夫だよ!連れてくるねー」


そう言うと、心ちゃんはクラスから出て行った。数分後、眼鏡をかけた三つ編みで黒髪の子を連れてきた。


「お待たせー、凛ちゃん。この子、夏河冴(なつかわさえ)ちゃん。冴、この子八代凛ちゃん」

「よろしくね、凛ちゃん」

「よろしくお願いします、冴ちゃん」


そうして三人でお弁当を広げた。
今日のお弁当は唐揚げだった。お弁当に唐揚げが入っているだけで、午後の授業も頑張れそうな気がするくらい、唐揚げというものは偉大だ。すると、心ちゃんが話し出した。


「凛ちゃんって、あの八代兄弟と住んでるんだよね?すごいよねー」

「最初はびっくりした、し、まだ慣れていないかな…」

「逆に慣れる方がすごいよ、無理でしょ、あんな有名人と一緒にいたら、ずっと緊張しちゃうよね」

「そうよね、大丈夫?息抜きとかできてる?」

「うん、大丈夫だよ」


心ちゃんも冴ちゃんも優しい人で、私はとても話しやすかった。冴ちゃんはなんと、水泳部らしく、思わずそのかっこよさに感嘆の声を漏らしてしまった。私が運動音痴なだけあって、私の中で、運動部に所属している人は全員すごくかっこいいと思える。
気づいたときにはお弁当の中は空になっていた。すると、麗条くんが私の席へと歩いてきた。


「凛さん、約束通り、学校を紹介するよ」

「あ、はい、よろしくお願いします」


正直、話に夢中になって、麗条くんとの約束はすっかり忘れてしまっていた。ごめん、麗条くん。


「私も行くよ!」

「えぇ、私もついていきます」

「うん、心強いねー、ありがとう」


心ちゃんと冴ちゃんもついてきてくれることとなり、三人に学校を案内してもらうことになった。
すると麗条くんは「しゅっぱーつ」と言って、手を挙げたので、私たちもその掛け声に合わせて手を挙げた。
< 23 / 29 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop