星降る夜に、きみと永遠の恋をした
『いや? ぜんぜん信じてない』


何それ、とわたしは思いっきりヘンな顔をした。

聞けば、前の日にたいちゃんと一緒にホラー映画を見たらしかった。


『そんな話してくるくらいだから、信じてるのかと思った』

『ははっ。宇宙人とか都市伝説とかも信じてねーもん、俺』


でも、と流星の言葉は続いた。


『信じてねーけど、いたらいいなとは思ってる』

『どうして?』

『だってさ、幽霊を信じてる人は、幽霊がいた方が嬉しいじゃん』


狭い空間。近い距離で、流星の無邪気な笑顔が弾けた。 


宿題そっちのけでマンガを読んで、お母さんの雷が落ちたこと。

一日一本のアイスを、こっそり二本食べたこと。

くだらない話も、家族や学校の友だちにしない話も、秘密基地ではたくさんした。


どんよりとしていて苦手だった雨の日の、その時間だけは好きだった。




☆




「りゅ……せ……」


口の端からこぼれるように漏れた声は、自分でも驚くほどにか細い。


「あれ。もしかして見えてる?」


息をするのも忘れたわたしの前で、制服姿のその人がぶんぶんと手を振った。


「あ……あは。わたし、いよいよだめかも」


足元で鳴くおはぎに視線を移して、思わず乾いた笑みが漏れた。
< 12 / 22 >

この作品をシェア

pagetop