無自覚に胸キュンさせてくる御曹司が対処しにくい。
「嫌な飲み会を断ってしまえたら良いですけど、なんていうか断る方が疲れる時もあるじゃないですか。そういう時は自分なりの及第点を見出(みいだ)すんです。これだけクリアできればオールオッケー!みたいな」

「どんな及第点?」

「上手く話せなくても参加するだけで偉いとか。一次会だけ参加するとか。そしてそれが出来たらコンビニでチョコを買うんです。及第点をクリア出来なかった場合はグミです」

「何でチョコとグミ?」

「チョコが一番好きなお菓子で、二番目がグミなので」

「じゃあクリア出来なくてもグミは食べられるんだ?」

「挑戦した心を称してというか……」

そこまで話したところで冬我さんが吹き出すように「あははっ」と笑った。

「じゃあ俺もこれからは会食後にポテトチップスを買おうかな」

「ポテトチップス?」

「そう、俺の一番好きなお菓子。普段はカロリーを気にしてセーブしてるから」

「いいですね。何味ですか?」

何故か質問の返答はすぐに来なくて、冬我さんが私の顔をじーっと見つめている。
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