無自覚に胸キュンさせてくる御曹司が対処しにくい。
「あれ、藤香ちゃん。また顔が赤くなってる」

「ちがっ!」

「まぁ無理もないよねー。あんな真っ直ぐな告白を煌也にされたんだから」

「っ! 聞いてたんですか!?」

「俺も社員とライトアップ見に来てたって言ったでしょ。つい見えちゃっただけ」

「じゃあなんで!」

じゃあなんであの時話しかけたんですか?と聞こうとして、慌てて口を押さえる。

冬我さんは煌也くんの知り合いだし、話しかけてもおかしくないと分かっている。

……でも、あの時は遠慮して欲しかった。

そんな感情が浮かんで黙ってしまう私を見て、冬我さんが小さく何か呟いた気がした。






「ほんと、なんで話しかけたんだろうね。俺も意味分かんない」






何か言ったことは分かるのに、部分的にすら聞こえない小さな声量だった。
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