無自覚に胸キュンさせてくる御曹司が対処しにくい。
その時、突然後ろから冬我さんに声をかけられた。
「藤香ちゃん藤香ちゃん。よく見て、今の煌也」
驚いて振り向いた私に冬我さんは目もくれず、ただ煌也くんを指さしている。
「ほら、見て。今の煌也、めっちゃ緊張してる。よく見ると会話の相槌のタイミングがおかしいし、俺の社交術を真似て気軽に話しかけようとして噛んでる」
冬我さんに言われてよく見ると、確かにその通りだった。
「いやー、煌也ダサいな」
「!?!?」
今まで煌也くんに好意的だった冬我さんが、そんなことを言ったので驚いてしまう。
でも、冬我さんの言動の意味は、次の言葉ですぐに分かった。
「でも、あのダサい煌也がいいんでしょ? 藤香ちゃんは」
冬我さんが私に一枚のカードキーを渡す。
「これ、屋上テラスに入れるカードキー。今から30分これを貸してあげる。ついでに煌也も」
「……冬我さんってめちゃくちゃ優しいですよね、普通に」
「でしょー、俺って超いい奴」
「はい、超良い人です。煌也くんが憧れるのも分かります」
「藤香ちゃんは素直に褒めるねー。俺が口説いても乗ってくれないのに」
「今までの軽口は嘘じゃないんですか?」
「そうだって言ったらどうするの?」
「ちゃんと返事をします」
「うわ、はっきり振るんだ」
「ちがっ! そうじゃなくて!」
私が慌てているのを見て、冬我さんが「あははっ、分かってるよ。誠実に返事するって意味でしょ?」と笑う。
「藤香ちゃん藤香ちゃん。よく見て、今の煌也」
驚いて振り向いた私に冬我さんは目もくれず、ただ煌也くんを指さしている。
「ほら、見て。今の煌也、めっちゃ緊張してる。よく見ると会話の相槌のタイミングがおかしいし、俺の社交術を真似て気軽に話しかけようとして噛んでる」
冬我さんに言われてよく見ると、確かにその通りだった。
「いやー、煌也ダサいな」
「!?!?」
今まで煌也くんに好意的だった冬我さんが、そんなことを言ったので驚いてしまう。
でも、冬我さんの言動の意味は、次の言葉ですぐに分かった。
「でも、あのダサい煌也がいいんでしょ? 藤香ちゃんは」
冬我さんが私に一枚のカードキーを渡す。
「これ、屋上テラスに入れるカードキー。今から30分これを貸してあげる。ついでに煌也も」
「……冬我さんってめちゃくちゃ優しいですよね、普通に」
「でしょー、俺って超いい奴」
「はい、超良い人です。煌也くんが憧れるのも分かります」
「藤香ちゃんは素直に褒めるねー。俺が口説いても乗ってくれないのに」
「今までの軽口は嘘じゃないんですか?」
「そうだって言ったらどうするの?」
「ちゃんと返事をします」
「うわ、はっきり振るんだ」
「ちがっ! そうじゃなくて!」
私が慌てているのを見て、冬我さんが「あははっ、分かってるよ。誠実に返事するって意味でしょ?」と笑う。