ホテルオーナーの執着愛~地味でぽっちゃりな私にだけ甘すぎます~
聞きたいことは色々とあるが、男性を送り届けるのが先だ。
協力して男性を後部席に乗せ、山道を上る。
果てしなく感じた残り一キロほどは、車だとものの二分で湖山荘に到着した。
「このご恩は忘れません。ご連絡先を教えていただけませんか? 後ほどお礼をお送りします」
何度も頭を下げる男性の申し出を笑顔で断った。
「気にしないでください。この町の人間として当然のことをしたまでですので。温泉に浸かってゆっくり休まれてくださいね。それでは私たちはこれで失礼します」
旅館を出て海崎の車の助手席に戻り、やっと肩の荷を下ろせた気分になれた。
「おつかれさま。大変だったな」
鈴花がチェックインを手伝っている間に自動販売機で買ったというペットボトルのミルクティーを彼が差し出してくれた。
「嬉しい。喉が渇いてたんだ。迎えに来てくれたこともありがとう。でもどうして?」
東京には行かなかったのだろうかと思って聞いていた。
車のライトが頼りの暗い山道をゆっくりと下りながら、海崎がぽつりと言う。
「俺、鈴花がいないとダメかもしれない」
「えっ?」
「実は――」
東京に朝イチの便で飛び、向こうのホテルの経営状況を視察してオーナーとしての仕事はしたそうだ。
そのあと別事業で取引先の相手と会い、商談をまとめた。
協力して男性を後部席に乗せ、山道を上る。
果てしなく感じた残り一キロほどは、車だとものの二分で湖山荘に到着した。
「このご恩は忘れません。ご連絡先を教えていただけませんか? 後ほどお礼をお送りします」
何度も頭を下げる男性の申し出を笑顔で断った。
「気にしないでください。この町の人間として当然のことをしたまでですので。温泉に浸かってゆっくり休まれてくださいね。それでは私たちはこれで失礼します」
旅館を出て海崎の車の助手席に戻り、やっと肩の荷を下ろせた気分になれた。
「おつかれさま。大変だったな」
鈴花がチェックインを手伝っている間に自動販売機で買ったというペットボトルのミルクティーを彼が差し出してくれた。
「嬉しい。喉が渇いてたんだ。迎えに来てくれたこともありがとう。でもどうして?」
東京には行かなかったのだろうかと思って聞いていた。
車のライトが頼りの暗い山道をゆっくりと下りながら、海崎がぽつりと言う。
「俺、鈴花がいないとダメかもしれない」
「えっ?」
「実は――」
東京に朝イチの便で飛び、向こうのホテルの経営状況を視察してオーナーとしての仕事はしたそうだ。
そのあと別事業で取引先の相手と会い、商談をまとめた。