ホテルオーナーの執着愛~地味でぽっちゃりな私にだけ甘すぎます~
「私、次はジョーと同じチームがいい」

「ずるい、私も。鈴花、いいでしょ?」

「待って、ジョーはわけっこできないから、じゃんけんで決めよ」

(僕を取り合ってる? なんでみんな、当たり前のように僕を仲間に入れるんだ。少しも話せないのに)

その理由は鈴花にある。

彼女はクラスのリーダー的な存在で、ムードメーカーでもあるようだ。

鈴花が行く場所に人が集まり、男子も女子もなくみんな一緒に楽しんでいる。

(鈴花は僕を孤立させないように気を使って……いや、なんか違う気がする)

鈴花の笑顔や言動には、いいことをしようという思惑を感じない。

みんなで楽しいことがしたいという思いはもっと純粋で、無邪気で単純な気がした。

(日本語、勉強してみようかな。みんなと話せるようになりたい)

バカにされたくないとか恥ずかしいとか、そんな拗ねた気持ちで壁を作っている方が恥ずかしい気持ちになっていた。

両親は息子の前向きな変化を喜んでくれて、日本語をたくさん教えてくれた。

そのおかげもあって日本語力は短期間でかなり上達し、さらにクラスに馴染んで毎日が楽しくなった。

「鈴花、これはなに?」

ある日の給食当番で謎のメイン料理を取り分けながら聞いた。

「麻婆豆腐だよ。えっとね、お豆腐の料理。豆腐って英語でなんて言うんだっけ?」

「英語もトーフ」

「そうなんだ! 麻婆は?」

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