ホテルオーナーの執着愛~地味でぽっちゃりな私にだけ甘すぎます~
心を通わせた本物の夫婦になれる日が、きっと来ると信じていた。



* * *



翌日、夜勤明けの鈴花は昼まで三時間ほど寝て今起きたところだ。

(もっと寝たいけど、お昼ご飯を食べないのはもったいない)

布団をたたみ着替えをしていると、室内ドアをノックされた。

「鈴花、起きた? 開けていい?」

「着替えてるから待って! 終わったらそっちに行くよ」

勝手に開けない約束はあるものの焦ってしまう。

(この肉厚な体を見られたくない)

恥ずかしいのはもちろんだが、がっかりして恋の熱を冷まされそうな気がするからだ。

(いつかは体の関係を求められるよね……。どうしよう、少しは痩せないと)

フレアスカートと秋物のニットに着替えをしてから彼の部屋のリビングに出た。

「お待たせ――わっ、すごいご馳走!」

ローテーブルにはローストビーフと色鮮やかなサラダ、ガーリックシュリンプなどのご馳走が並び、赤ワインのボトルまで用意されている。

「今日ってなんの日?」

彼の誕生日なら把握していなくて申し訳ないと思ったが、ワイングラスをテーブルに置いた彼が笑った。

「なんの日でもないよ。しいていえば、鈴花が最高に可愛い日。毎日だけどな」

「あ、ありがとう。そう言ってくれるのは譲だけだよ」

「ローストビーフとワインは昨日の東京土産なんだ。今日は予定もないし、昼から飲んでもいいだろ?」

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