ホテルオーナーの執着愛~地味でぽっちゃりな私にだけ甘すぎます~
今日はキスしていいかと聞かれなかった。

(もう聞く必要ないよね。私たちは夫婦なんだから)

期待が膨らみ、動悸が加速する。

頬が熱くなるのを感じながら目を閉じると、唇が触れ合った。

軽く吸いつくようなキスは優しくてうっとりと夢見心地にさせられたが、すぐに余裕がなくなる。

唇を割って彼の舌先がもぐりこんできた途端に、キスは情熱的で激しくなった。

(んっ、息が……)

苦しくなって思わず彼の胸を押すと唇は離されたが、ソファに押し倒されて目を丸くした。

「じょ、譲」

「鈴花が欲しくて抑えられない」

ニットの裾から潜り込もうとしている彼の右手を慌てて掴んだ。

「まだダメなのか?」

凛々しい眉がしょんぼりと傾いて、今度は別の意味で焦る。

「そうじゃないの。嫌なんじゃなくて、ここだと明るくて見えちゃうから……」

夫婦生活を始める前に痩せられたらよかったが、海崎の手料理は美味しいし、食べることが生きがいなので無理だった。

それでも乙女の恥じらいも捨てられず、肉厚の体を見られたくないと思ってしまう。

「このお腹が気になって」

目を逸らしてボソッと呟くと、気持ちは伝わったようだ。

「それなら移動しよう」

ソファを下りた彼に一気に横抱きに抱えられた。

「きゃあっ! 譲、下ろして。重いから」

「軽いよ」

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