ホテルオーナーの執着愛~地味でぽっちゃりな私にだけ甘すぎます~
同情しそうになると真紀に釘を刺される。

「鈴花も返信したらダメだよ。元彼の心配なんてしなくていいから。隆矢さんの動向知るために残しておきなって言ったけど、これはもう無理だね。ブロックした方がいい」

「でも、気になります。東京に戻るのか知りたいですし」

「気になる時点で心配してるってことだよ。鈴花はお人好しだから、助けてあげたくなるでしょ? 海崎オーナーに失礼だから、これ以上の連絡は受け取らない方がいい」

図星を突かれてギクッとした。

自分が直接なにかをしてあげたいわけではないが、なんとかこっちに残る方法はないかと考え始めていたのだ。

(真紀さんの言う通りだ。心配していたら助けたくなる。それは譲を傷つける行為だよ)

海崎が嫉妬深いのは、鈴花の気持ちをしっかり掴んでいるという自信がないからかもしれない。

(一番大事な人を不安にさせたくない)

大きく頷いて、すぐに隆矢をブロックした。

(これで完全に縁は切れた)

そのあとはふたりの趣味や近況の話を聞いて、飲んで食べてラストオーダーの時間になった。

「鈴花、最後にデザート頼む?」

「もうお腹いっぱいで入りません。真紀さんと夢美はどうぞ」

「鈴花が入らないなら、私たちはもっと無理だよ」

テーブル上の残っていた料理だけ食べきると、閉店の五分前になった。

他の客たちが外へ出ていく中、入ってきた男性がひとりいた。

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