ホテルオーナーの執着愛~地味でぽっちゃりな私にだけ甘すぎます~
限界知らずの重たい愛
隆矢と揉めたあの一件から半月ほどが経ち、十二月になった。

両親に連れられて東京に戻ってからの彼がどうしているのかは知らない。

なんの心配もない幸せな新婚生活といつも通りの仕事を繰り返す、心穏やかな毎日だ。

「おつかれさまです」

時刻は十四時を少し過ぎたところで、早番で勤務中の鈴花はタブレットを手に事務室に入った。

先ほど、本日チェックイン予定の客室をすべて回って清掃や備品の点検をしてきた。

結果はタブレットに入力してありそれを事務室に戻しに来たのだが、担当者は不在だった。

「真紀さん、すみません。タブレット渡しておいてもらえますか?」

真紀のデスクに行って声をかけると、仕事の手を休めないままクリップで留めたA4紙を三枚渡された。

「了解。私からもこれ、頼んでいい?」

受け取って見ると、先月分のお客様アンケート結果と書いてある。

「ついでに海崎オーナーに渡してきて」

(なんのついで?)

廊下に出るついでだろうか。

夫婦だからという意味なら、知られないように気をつけているんだけどと言いたくなる。

この前、夢美には夫婦関係をいつまで秘密にするのかと聞かれた。

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