ホテルオーナーの執着愛~地味でぽっちゃりな私にだけ甘すぎます~
「私も顔を見られて嬉しいよ。でもフロントに戻らないと。これ、先月のお客様アンケートの結果ね」
「ああ」
受け取ってザッと目を通した彼が軽く頷いた。
「ほとんどがお礼や褒め言葉だね。スタッフの皆さんが日々、誠実なサービスをしてくれているおかげだ。『フロント女性の笑顔に癒されました』というのもある。鈴花のことだな。いつもありがとう」
「フロントの女性スタッフは私だけじゃないよ」
誰のことであっても、お客様からの感謝の言葉は嬉しいものだ。
けれども三枚目の用紙をめくった海崎の眉間に皺が寄った。
「ラウンジカフェの苦情が二件、寄せられているな」
気になって鈴花も隣で覗き込むと、『若い女性スタッフがよそ見ばかり』『人がいなくてコーヒーのお代わりを頼めなかった』と書かれていた。
(これって、怜奈さんのこと?)
海崎がフロントにいると自分の持ち場を外れて飛んでくるし、用もないのにオーナー室の前をウロウロしている姿も見かける。
一度、神山から注意が入ったと聞いたが、改善は見られないようだ。
「あとで責任者を呼んで詳しい話を聞こう」
オーナーだから厳しい顔をして当然だろう。
(恋に一生懸命なのが裏目に出て好きな人に叱られるって、ちょっと可哀想。でもお客様に迷惑をかけてはいけないよね)
ついついお人好しを発動させて同情しつつ、「またあとでね」とオーナー室をあとにした。
「ああ」
受け取ってザッと目を通した彼が軽く頷いた。
「ほとんどがお礼や褒め言葉だね。スタッフの皆さんが日々、誠実なサービスをしてくれているおかげだ。『フロント女性の笑顔に癒されました』というのもある。鈴花のことだな。いつもありがとう」
「フロントの女性スタッフは私だけじゃないよ」
誰のことであっても、お客様からの感謝の言葉は嬉しいものだ。
けれども三枚目の用紙をめくった海崎の眉間に皺が寄った。
「ラウンジカフェの苦情が二件、寄せられているな」
気になって鈴花も隣で覗き込むと、『若い女性スタッフがよそ見ばかり』『人がいなくてコーヒーのお代わりを頼めなかった』と書かれていた。
(これって、怜奈さんのこと?)
海崎がフロントにいると自分の持ち場を外れて飛んでくるし、用もないのにオーナー室の前をウロウロしている姿も見かける。
一度、神山から注意が入ったと聞いたが、改善は見られないようだ。
「あとで責任者を呼んで詳しい話を聞こう」
オーナーだから厳しい顔をして当然だろう。
(恋に一生懸命なのが裏目に出て好きな人に叱られるって、ちょっと可哀想。でもお客様に迷惑をかけてはいけないよね)
ついついお人好しを発動させて同情しつつ、「またあとでね」とオーナー室をあとにした。