ホテルオーナーの執着愛~地味でぽっちゃりな私にだけ甘すぎます~
前情報があったので鈴花もデュボワついて調べたのだが、地熱発電の積極的推進を公約に掲げているそうだ。

温泉の湧くこの町には国立大学の地熱研究施設があるので、視察旅行なのかもしれない。

宿泊カードにサインをもらい、パソコンに入力しながら気づく。

(人数とお部屋に変更があったんだ)

ひと月前は三名でデラックスルーム二部屋とスタンダードルーム一部屋という予約だったが、それが先週エグゼクティブルームに二名の宿泊に変更されていた。

記入してもらった宿泊カードには同行者にアルマ・デュボワという女性名が書かれていて、ロビーのソファにそれらしき若い女性が座っている。

姓が同じなのでおそらく娘だろう。

(国会議員の視察なら秘書みたいな人が同行すると思うけど、もしかして秘書の都合が悪くなったとか?)

秘書を伴っての視察が中止となり、娘との二人旅になったのかもしれないと予想した。

食事や部屋の確認、館内案内を英語でしていると、なぜか男性の眉間に皺が寄りだした。

なにか心配があるのかと尋ねると、たどたどしい英語で『私はフランス人だ。なぜフランス語ができるスタッフが対応してくれないんだ』と不満を言われた。

世界各国から観光客がやってくる。

お客様の母国語を話せるスタッフが揃っていたら素晴らしいが、現実的ではない。

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