ホテルオーナーの執着愛~地味でぽっちゃりな私にだけ甘すぎます~
会議室に入るとテーブルと椅子は片づけてあり、ベルボーイ、レストラン、宴会部門、厨房、清掃など様々な部署から四十人ほどが集まっていた。
立ち並ぶその中に鈴花と真紀も交ざる。
数分して神山が入口に姿を見せ、後ろに振り向いて誰かに声をかけている。
姿は見えないが新オーナーがそこにいるのだろう。
遅れて入ってきた何人かが鈴花の前に並んだので見えにくくなる。
先導するように歩く神山の黒服の足元が見え、その後ろにグレーのスラックスが続いた。
「えー、事前に皆さんに話しておりました通り、オーナー交代がありました。こちらにいらっしゃる方が新しく就任されました海崎譲さんです。それではご挨拶をお願いいたします」
(ん? その名前、どこかで聞いたような……)
鈴花が目を瞬かせていると、伸びやかな低い声が響く。
「海崎譲です。歳は二十七です。この度、ザ・リンドン・ハートリーホテルの日本法人の代表に就任いたしました。イギリスに住んでいた期間が長く、日本は久しぶりです。他にも事業をいくつか手掛けていますが、ホテル業界は初めてで学ばなければならないことも多いと思っています。皆さんのご意見には積極的に――」
挨拶は聞こえているのに頭の中まで届かない。
聞き覚えのある声に鼓動がどんどん速度を上げ、もしかしてという予感が風船のように膨らんでいた。
(まさか、そんなことが……?)
立ち並ぶその中に鈴花と真紀も交ざる。
数分して神山が入口に姿を見せ、後ろに振り向いて誰かに声をかけている。
姿は見えないが新オーナーがそこにいるのだろう。
遅れて入ってきた何人かが鈴花の前に並んだので見えにくくなる。
先導するように歩く神山の黒服の足元が見え、その後ろにグレーのスラックスが続いた。
「えー、事前に皆さんに話しておりました通り、オーナー交代がありました。こちらにいらっしゃる方が新しく就任されました海崎譲さんです。それではご挨拶をお願いいたします」
(ん? その名前、どこかで聞いたような……)
鈴花が目を瞬かせていると、伸びやかな低い声が響く。
「海崎譲です。歳は二十七です。この度、ザ・リンドン・ハートリーホテルの日本法人の代表に就任いたしました。イギリスに住んでいた期間が長く、日本は久しぶりです。他にも事業をいくつか手掛けていますが、ホテル業界は初めてで学ばなければならないことも多いと思っています。皆さんのご意見には積極的に――」
挨拶は聞こえているのに頭の中まで届かない。
聞き覚えのある声に鼓動がどんどん速度を上げ、もしかしてという予感が風船のように膨らんでいた。
(まさか、そんなことが……?)