ホテルオーナーの執着愛~地味でぽっちゃりな私にだけ甘すぎます~
「カレー好きなんだ。スープカレーも好きかな。札幌の有名店を食べ歩いたことがあるんだ。美味しい店を紹介したら喜んでくれるかも。一緒に行こうって流れになるかもしれないし。いい情報をありがとう!」
「い、いえ。それじゃ失礼します……」
逃げるように廊下を進みながら、後ろめたい気分になる。
(ごめんなさい。カレーも好きだと思うけど、そこまでじゃなくて。というか、譲が好きなのは私の手料理なんです)
怜奈では海崎を喜ばせられないとは教えてあげられなかった。
事務室の前に差し掛かると、中の様子がいつもと違っていた。
夢美のデスクに事務長を含めた総員五人が集まり、一台のノートパソコンを覗き込んでいる。
何事だろうと気になって声をかけた。
「あの、なにかあったんですか?」
事務長は五十代の男性で、困り顔で振り向いて教えてくれる。
「うちのホテルの客室に幽霊が出たっていうSNSの投稿を見つけてね。杏野さん、フロントでそういう苦情あった?」
「いえ、一度もないです」
鈴花もパソコン画面を覗かせてもらうと、英語でこのように書かれていた。
【マジ怖かった。なにか事件あった部屋? 寝てたら血まみれの女の幽霊に上に乗られたんだけど】
ホテル名は出されていないがハッシュタグに北海道と書かれていて、この町の湖の写真とうちのホテルのデラックスルームの写真が載せられていた。
「い、いえ。それじゃ失礼します……」
逃げるように廊下を進みながら、後ろめたい気分になる。
(ごめんなさい。カレーも好きだと思うけど、そこまでじゃなくて。というか、譲が好きなのは私の手料理なんです)
怜奈では海崎を喜ばせられないとは教えてあげられなかった。
事務室の前に差し掛かると、中の様子がいつもと違っていた。
夢美のデスクに事務長を含めた総員五人が集まり、一台のノートパソコンを覗き込んでいる。
何事だろうと気になって声をかけた。
「あの、なにかあったんですか?」
事務長は五十代の男性で、困り顔で振り向いて教えてくれる。
「うちのホテルの客室に幽霊が出たっていうSNSの投稿を見つけてね。杏野さん、フロントでそういう苦情あった?」
「いえ、一度もないです」
鈴花もパソコン画面を覗かせてもらうと、英語でこのように書かれていた。
【マジ怖かった。なにか事件あった部屋? 寝てたら血まみれの女の幽霊に上に乗られたんだけど】
ホテル名は出されていないがハッシュタグに北海道と書かれていて、この町の湖の写真とうちのホテルのデラックスルームの写真が載せられていた。